スリップノットのフロントマンであるコリィ・テイラーはトゥールがストリーミング・サービスでカタログ作品の配信を開始するまでに時間をかけた理由について自身の見解を語っている。
通算5作目となる13年ぶりのニュー・アルバム『フィア・イノキュラム』が8月30日にリリースされることが決定しているメイナード・ジェームス・キーナン率いるトゥールは今月、スポティファイやアップル・ミュージックを初めとした各種ストリーミング・サービスで過去のカタログ作品の配信を開始している。トゥールはカタログ作品が配信されたことを受け、2001年にリリースした通算3作目のアルバム『ラタラルス』がiTunesのアルバム・チャートで首位を獲得しているほか、過去の多くのシングル曲がシングル・チャートの上位にランキングしている。
今回、コリィ・テイラーはトゥールがストリーミング配信を開始するまでに時間をかけた理由について、主要なストリーミング・サービスからアーティストに報酬が支払われる仕組みに言及しながら自身の見解を語っている。
「俺たちとしてはストリーミングに何ら問題は感じていないよ」とコリィ・テイラーは『ロック・フィード』にスリップノットとしてのストリーミングに対する向き合い方について語っている。「人々に自分たちの音楽を聴いてもらう分には何ら問題ないからね。ストリーミング・サービスの問題点は、まるで俺たちが彼らに借りがあるみたいに扱われるというところなんだ」
アーティストがストリーミング・サービスからより多くの報酬を得られるようにするためにはどうすればいいと思うかと訊かれると、コリィ・テイラーは次のように答えている。「全員で団結して、俺たちにより多くの報酬が払われるためにも既に提案されている法制度にストリーミング・サービスが対抗しようとするのを止めさせるということだね」
「トゥールがストリーミング・サービスで音楽を提供するまでに時間をかけたのには理由があるわけでね。彼らは懸命に働いた分に値する補償を受けられないことを知っていたんだよ」
彼は次のように続けている。「俺としてはトゥールには2つの可能性が考えられる。パターンAとしては新作をリリースするという完璧なタイミングだったということが言える。パターンBとしてはレーベルがストリーミングの報酬として自動的に得ているお金を、確実に自分たちも受け取ることができるような契約をレーベルと結んだという可能性もあるよね」
コリィ・テイラーは続けて、ストリーミング・サービスでの報酬とラジオで再生されたことで受け取る報酬の違いについて、次のように語っている。「ストリーミングに関して言えば、約束されている権利はないんだ。お金は直接……レーベルへと行くんだよ。それで、レーベルは多分に報酬を得ているわけでね。彼らとの間に、そのお金を俺たちにも支払うという契約はないんだ」
コリィ・テイラーのインタヴューはこちらから。
一方、スリップノットは8月9日にリリースした最新作『ウィ・アー・ノット・ユア・カインド』で18年ぶりに全英アルバム・チャートの首位を獲得している。先日、クラウンことショーン・クラハンはバンドとして小規模な公演を行う可能性を示唆している。
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