ザ・ビートルズとブライアン・エプスタインが交わした最初の契約書がオークションにかけられる見込みとなっている。
この契約書はザ・ビートルズとブライアン・エプスタインの間で1962年1月24日、デビュー・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』がリリースされる14ヶ月前に交わされたものだという。
契約書にはポール・マッカートニー、ジョン・レノン、ジョージ・ハリスン、そしてオリジナル・ドラマーだったピート・ベストのサインが入ったもので、30万ポンド(約4100万円)の落札額が見込まれている。この契約書はピート・ベストの母親の家でサインされたものとされており、ブライアン・エプスタインとザ・ビートルズが交わした2つの契約書のうち、最初のものとなっている。2つ目の契約書は1962年10月1日、リンゴ・スターが加入した後に交わされている。
ブライアン・エプスタインは「もしザ・ビートルズがもっといい状態になるとしたら、彼らが契約に縛られないように」契約書にサインしていなかったという。「すべての契約書の条項を守ることは分かっていたけれど、ザ・ビートルズのことを手助けできる自信が100%はなかったんだ」とブライアン・エプスタインは語っていたと言われている。
契約書によれば、ザ・ビートルズの収入のうち10%がブライアン・エプスタインの収入となり、週120ポンドを超えた場合は15%になるというものだった。マネージャーの仕事としてはバンドに仕事を見つけてくること、スケジュールや宣伝を管理すること、「衣装やメイク、アーティストとしての振る舞いや演奏する音楽のプレゼンテーションや企画」を管理することが挙げられている。
オークション・ハウス「サザビー」の専門家であるガブリエル・ヒートンはBBCに次のように語っている。「(ブライアン・エプスタインは)彼らにステージでの食事をやめさせました。彼はバンドにきっちりしっかりと演奏させ、ステージの最後にはお辞儀させるようにしました」
「彼はステージ上での情熱やエネルギー、生々しいセクシャリティに感銘を受けたわけですが、ザ・ビートルズはそうしたエネルギーは持っていたものの、ブライアン・エプスタインはそこにプロフェッショナリズムを叩き込んだのです」
この契約書はブライアン・エプスタインの広報担当だったアーネスト・ヘクトによって出品されたもので、オークションは来月行われる予定となっている。
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