カニエ・ウェストはメンタル・ヘルスの問題を抱える人々の受け止められ方やその治療法に変化がもたさられるべきだと主張している。
カニエ・ウェストは5月31日に配信されるネットフリックスの番組「デヴィッド・レターマン: 今日のゲストは大スター」の新たなエピソードにゲストとして出演することが発表されている。カニエ・ウェストはその中で、2016年に「自身の健康と安否」のために入院したことについてや、自身の抱えている双極性障害について言及しているほか、メンタル・ヘルスの問題についての会話に対する「後ろめたさを終わらせる」ことについて語っている。
「これは脳の捻挫なんだ。足首が捻挫するのと同じだよ」とカニエ・ウェストは番組内で語っていると「ピッチフォーク」は報じている。「もし足首を捻挫している人がいたら、その人をそれ以上無理強いさせるなんてことはしないわけでね」
「ところが、僕たちは誰かの脳が捻挫するところまで追い込まれてしまった時に、それをさらに悪化させてしまうようなことしかしないわけでね。可能な限りのことをやられるんだ。誰かをその地点まで追い込んだ後で、それをさらに悪化させるためにあらゆることをするんだよ」
カニエ・ウェストはまた自身を「クレイジー」な人物として報じるメディアに対しても苦言を呈している。
「彼らは人を決めつけるのが好きなんだ」とカニエ・ウェストは語っている。「文章を途中で切り取るのも好きだよね。そこまで言ってないのにね。でも、時々、自分を守ってくれているようにも感じているよ。だって、有名人として、人々が僕に考えてほしくないと思っていることだったり、知られてほしくないことや、大声で発言してほしくないことを僕が話してしまった時にも、『ああ、彼はクレイジーだよ』で片付けられるんだからね。僕は家に帰ることができるわけでさ。もしクレイジーだと思ってもらえなかったら、面倒なことになっているかもしれないよね」
カニエ・ウェストは番組の中で、精神科医に自宅で診療をしてもらった後で病院に入院されることになったことについても語っており、「極度の偏執症」を患ったことに言及して、アメリカにおけるメンタル・ヘルスの治療法のあり方に異論を唱えている。
「全員が自分のことを殺そうとしているんじゃないかって思ってしまうんだ。ほとんど誰のことも信頼できなくなってしまうんだよ。手錠をかけられて、薬を飲まされて、ベッドに押し倒されて、知り合いがいる環境から隔離されてしまうわけでね。分かるかな」と彼は語っている。
「それを経験できたことを僕は嬉しく思っているんだ。そういう状況を変えることから始められるんだからね。そういう状況に置かれている時には信頼できる人が必要なんだ。(病院での治療は)残酷で原始的なものだったよ」
また、カニエ・ウェストは番組で政治についても言及しており、「リベラルたちがトランプの支持者たちをいじめている」とも語っている。
カニエ・ウェストは昨年、アリアナ・グランデに向けたツイートの中で、メンタル・ヘルスに対する世間的な理解の深まりを訴えている。
「誰一人として精神病院へ行って精神障害と診断されることを選ぶ人はいないだろうけど、神は世間に知られる形でそのその道のりを体験する者として僕を選び、それは素敵なものだったよ」とカニエ・ウェストはツイートしている。「メンタル・ヘルスの問題を抱えている人たちのことをいかに社会が決めつけるかを直に経験する事ができたんだ。『あいつはクレイジーだから、あいつの話は聞くな』っていう具合にね」
「こうした問題の扱い方を知らないからって人々を責めるつもりはない。ここで言っているのは社会として一緒になって学んでいこうということなんだ」
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