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マイケル・ジャクソンについての新たなドキュメンタリー『リーヴィング・ネヴァーランド(原題)』で監督を務めたダン・リードは、作品内で彼から性的虐待を受けたと主張するウェイド・ロブソンとジェームズ・セーフチャックの証言を反証できるとするマイケル・ジャクソンの自伝作家からの主張に反応を示している。

『メイキング・マイケル:インサイド・ザ・キャリア・オブ・マイケル(原題)』の著者として知られる、イギリス人ジャーナリストで作家のマイク・スモールクームは先日、『リーヴィング・ネヴァーランド』でのウェイド・ロブソンによる主張について、かつて彼の母親がそれに反する証言をしていたと指摘している。マイク・スモールクームはまた、ジェームズ・セーフチャックによる、マイケル・ジャクソンからネヴァーランドにある駅で虐待を受けていたとする主張の矛盾点も指摘している。

マイク・スモールクームは現地時間3月29日に『ザ・ミラー』誌とのインタヴューに応じて、家族がグランド・キャニオンに出かけてマイケル・ジャクソンと留守番をした時から彼の性的虐待が始まったとする、ウェイド・ロブソンの主張に言及している。マイク・スモールクームはこれに対して彼の母親であるジョイ・ロブソンが1993年に裁判に出廷した際、彼女はウェイド・ロブソンも家族旅行に参加したと宣誓証言していたとして反論している。

「彼の母親であるジョイ・ロブソンはかつて、1993年から1994年にかけての(当時マイケル・ジャクソンから性的虐待を受けたと証言していた)ジョーディ・チャンドラーの裁判に関連して、ウェイドが家族と共にグランド・キャニオンへ出かけ、翌週に家族と共にネヴァーランドに帰ってきたと証言しています」とマイク・スモールクームは述べている。

「ジョイ・ロブソンにはこの証言に関して嘘をつく理由がありませんでした。また、彼女は他の機会にもウェイドがマイケルと一緒にいたことを公に認めています」

「ジョイ・ロブソンは『私たちがグランドキャニオンに行っている1週間の間、ウェイドはマイケルと共に残っていました』と言うこともできたはずなのです。そうなっていたら、状況は変わっていたでしょう」

また、マイク・スモールクームは現地時間3月30日にも『ザ・ミラー』誌の取材に応じており、ジェームズ・セーフチャックによる主張の矛盾点を指摘している。

ジェームズ・セーフチャックは2014年にマイケル・ジャクソンの遺産管理団体を相手取って起こした裁判で、14歳になるまでの1988年から1992年の間にマイケル・ジャクソンから虐待を受けていたと証言している。現在41歳のウェイド・ロブソンはドキュメンタリーの中で、ネヴァーランドにある駅の2階でマイケル・ジャクソンから虐待されていたと主張している。

マイク・スモールクームは今回、1993年の9月2日に発行された、ネヴァーランド内に鉄道を設立する許可書を発見したことを明かしている。「セーフチャックの証言に欠けているのはこの部分です」とマイク・スモールクームは述べている。「ネヴァーランドでの鉄道建設は1993年の後半になるまで始まっておらず、セーフチャックが16歳になる1994年の初めごろになってようやくオープンしたのです」

「つまり、彼が証言しているように1992年に虐待が止んだのであれば、当時は駅が存在していなかったのですから、駅の中で虐待するのは不可能なのです。そこには2年の差があります」

『リーヴィング・ネヴァーランド』で監督を務めたダン・リードはツイッターでマイク・スモールクームの主張に反応を示し、鉄道を設立する許可書の日程に誤りがあったことを認めながらも、日程の信憑性よりも性的虐待を受けたとするジェームズ・セーフチャックの主張を信用していることを示している。

「確かに、どうやら駅の日程に関して(誤りであったこと)は間違いなさそうです」とダン・リードはツイートしている。「彼らは虐待が終わった日を間違えていたのです」

マイク・スモールクームは『ザ・ミラー』誌とのインタヴューに改めて応じて、ダン・リードからの反論について「恥ずべきこと」だと語っている。

「物語の誤りが暴かれてしまったので、リードは今、セーフチャックのタイムラインに自身で変更を加える必要に迫られているのでしょう」とマイク・スモールクームは述べている。「第一に、私は彼がセーフチャックの肩を持っていることにショックを覚えています。二つ目に、その一部が反証されてしまったために、1992年に虐待が止んだとする物語の時系列に彼は変更を加えようとしており、これは恥ずべきことです」

彼は次のように続けている。「こうした疑惑を額面通りに受け取り、きちんと吟味せずに事実関係の調査を怠ると、こういうことが起きてしまうのです」

マイク・スモールクームは現地時間3月31日に行った『NME』とのインタヴューで次のように語っている。「これらの二つの主張は特に詳細に語られ、とりわけウェイド・ロブソンの主張については、彼らの主張を裏付ける上でのドキュメンタリーの核の部分になっています」

「これらは必ずしもマイケル・ジャクソンによる虐待の可能性を排除することにはなりませんが、これらの話が捏造されていたものなのであれば、他の主張についても懐疑的な目が向けられることになるでしょう」

マイク・スモールクームはまた、この問題に関する調査を始めるに至ったきっかけについても語っている。

「この問題に関する調査を始めた背景には、最初から存在しなかったバランスをそこに与えるという目的がありました。ドキュメンタリーでは、2人の主張の信憑性を確かめようともしていなければ、数百万ドルの大金が目的だと2人を責めることもありません」とマイク・スモールクームは語っている。「このドキュメンタリーは、映画制作やジャーナリズムにおけるあらゆる規範や倫理に反しているのです」

「ドキュメンタリーについての報道もまた、残忍なものです。記者たちは記事を反芻させるような報道をするばかりで、もう一方の主張に頭を悩ませようともしません。彼らはおそらく、自分たちの評判に傷がつくことを懸念しているのでしょう。しかしながら、いかなる代償を払ってでも真実を追い求めることこそがジャーナリズムなのです」とマイク・スモールクームは述べている。

一方、監督のダン・リードは先日、2人の告発者を嘘つきだと批判したマイケル・ジャクソンの遺産管理団体に対し、彼らの主張は「議論を崩壊させる」ものだとしてこれに反論している。

ダン・リードは『ガーディアン』紙に寄せた記事の中で、ウェイド・ロブソンがかつて2004年の裁判でマイケル・ジャクソンを擁護する証言をしていたことに対する批判に反論している。

「ウェイドは作品の中で、愛していたジャクソンが刑務所に行く姿を見たくなかったために偽証を余儀なくされたと主張しています」とダン・リードは綴っている。

ダン・リードは当時のウェイド・ロブソンにとって「真実を伝えることなどもってのほか」だったとして上で、次のように続けている。「彼は自分の心を伝えられたことがありませんでした。それは母親に対してでもそうです。マイケル・ジャクソンの陣営は彼のことを疑いようのない嘘つきだと呼んでいますが、この議論は少しでも常識を持ち込めば崩壊してしまうものなのです」

「彼は当時、嘘をついていたのでしょうか? それとも、今になって嘘をついているのでしょうか? この2つを両立させることはできないのです」

ダン・リードは以前、サンダンス映画祭で行った質疑応答の中で、マイケル・ジャクソンの遺産管理団体や友人、協力者らに作品に対して意見をする権利を与えなかったことを認めている。

マイケル・ジャクソンの遺産管理団体は彼に向けられたあらゆる疑惑を否定している。マイケル・ジャクソンは生前、自身に向けられていたあらゆる疑惑を否定していた。

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