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スリップノットを脱退したパーカッショニストのクリス・フェーンの弁護士は彼が訴訟を起こした理由について、バンドの中で「二軍」のような扱いを受けていたのが原因だと述べている。

現在46歳のクリス・フェーンは現地時間3月13日にスリップノットのリーダー陣であるヴォーカリストのコリィ・テイラーやパーカッショニストのクラウンことショーン・クラハン、バンドのマネージャーであるロバート・ショアーや他の6つのビジネスを相手取り、自身の認知しないところで事業を立ち上げていたとして訴訟を起こしている。クリス・フェーンはまた、これまでのツアーやレコーディング活動に対する正当な報酬が支払われていなかったとも主張している。

クリス・フェーンの弁護士の1人であるジョエル・B・ロスマンは今回、クリス・フェーンがバンドについての情報や、来たる通算6作目のニュー・アルバムやツアーについての情報へのアクセスを制限されていたと主張している。

「まず初めに、彼が今回の訴訟を起こした理由として、バンドに継続して参加し、彼らが現在取り組んでいる新作のためのレコーディング・セッションに参加するためという目的がありました。彼は無条件に意見を押し付けられるような、平等のメンバーとして見られていない厄介者としての扱いを受けていたのです」とジョエル・B・ロスマンは語っている。

「詳細を述べることはしませんが、別の言い方で説明しましょう。例えば、あなたがスリップノットのような企業に20年以上在籍していて、ファンに愛されるようなバンドにするために心血も汗も涙も捧げていたとしましょう。それなのに、そこで二軍のような扱いを受けていたのです。この話を聞けば、誰もが当時のクリスと同じ感情を抱くのではないでしょうか。クリスは彼に向けられるに値する敬意を向けられていなかったのです」

「彼の他の弁護士たちとも話した中で……クリスはスリップノットの初期こそ平等に扱われていたものの、バンドが成功を収めてからは彼らから下に見られるようになっていったことが分かりました。そのことが分かり、私たち『これはフェアではない』ということで一致しました。確かな事実から判断したことです。初めの頃には平等に扱われていたように、クリスはその後も同じように扱われるべきでした」

クリス・フェンは14ページにおよぶ訴状の中で、スリップノットのマネージャーとニューヨークにある彼の会社「ロブ・ショアー&アソシエイツ社」に対してコリィ・テイラーやショーン・クラハンに「他のパートナーたちには分配されていない報酬や彼らの努力とは不釣り合いな」報酬を与えていたとして訴えている。

「バンドのマネージメントはどうやら、2つのことを行っていたようなのです」とジョエル・B・ロスマンは「ロック・フィード」に語っている。「まず第一に、彼らはバンドの1人1人のメンバーを管理しながら、同時にバンド全体のマネージメントも手がけていたということです。バンド全体も管理していたことにより、バンドのメンバーが平等に扱われていない状況においては個々人に振り分けられるロイヤリティに隔たりができてしまっていたのです。私たちはそのことに気がつきました」

「もう一つ判明したこととして、クリスのような特定のメンバーに対してのみ、バンドに関する情報や活動がマネージメントから制限されていたということです。結果として、私たちはスリップノットがクリスを平等に扱っていたかどうかについてだけではなく、スリップノットのマネージメントであるロブ・ショアー社がクリスを平等に扱っていたのかについても調べることにしました」

先日、スリップノットはバンドのウェブサイトでクリス・フェーンの脱退について発表している。「クリスはもうこれ以上スリップノットに参加しない理由を分かっています。スリップノットに参加し続けるために必要なことをするのではなく、非難して、主張をでっち上げたことに我々はガッカリしています」

バンドの声明にある具体的な理由についてクリス・フェンにその心当たりはあるのかと訊かれると、ジョエル・B・ロスマンは次のように語っている。「特にありません。バンドの誰かに個人的に何かをしたのかと訊いても、クリスは否定しています。クリスの音楽的な能力が劣っていたということでも間違いなくありません。実際のところ、私としてはバンドがこれからのレコーディングや作曲の過程で、クリスの存在を惜しむことになるだろうと考えています」

「バンドのすべての作品にクリスが作曲家の1人として携わっていること、彼がすべてのレコーディングで重要なバック・ヴォーカルとパーカッションを担当していることには理由があります。バンドを追いかけてきた人々にとって、彼が価値のある貢献をしていないという主張は不条理なものに映ることでしょう」

ジョエル・B・ロスマンは次のように続けている。「先ほども述べたように、今回訴訟を起こしたのは、クリスがバンドやそのビジネスに関する情報にアクセスすることを拒否され、バンドの中で本質的に二流市民のような扱いを受けてきたためです。私たちにとって、それはフェアだとは言えませんし、平等でもありません。彼はバンドにおいて一貫した扱いを受けていなかったのです」

クリス・フェーンは訴状の中で、自身はマーチャンダイズやツアーの報酬を一つの会社からメンバーそれぞれの分として分配されて支払われていると言われていたと述べている。しかしながら、クリス・フェーンはバンドメイトたちが他の州にも別のスリップノット関連の会社をいくつか立ち上げているのを発見したとして、バンドの報酬がそれらの会社にも徴収されていると主張している。

クリス・フェーンは1998年にスリップノットに加入して、これまでバンドのすべてのアルバムに参加している。

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