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グライムスは元交際相手であるイーロン・マスクの会社、テスラの社員たちに労働組合を結成させようとしたツイートに対するメディアの反応について語っている。

本名をクレア・バウチャーと言い、現在は光速を表す普遍定数であるcとも呼ばれるグライムスは昨年、共和党への寄付を非難されていたイーロン・マスクをツイッター上で擁護したほか、テスラの社員に対して労働組合を結成するようはたらきかけたと語っていた。彼女は共和党への寄付について宇宙に行くために「アメリカでビジネスをやるには必要なもの」と述べており、それよりも「遥かに高い金額」を環境を保護する目的のために寄付していると指摘している。

さらに、グライムスは「従業員が解雇されないように組合投票を後押し」しようとしたと述べているが、全米自動車労働組合(UAW)はフリーモントにあるテスラの工場が車両火災事故以降「放棄されている」ために十分な署名を集めることができなかったと述べている。グライムスは次のようにツイートしている。「テスラの社員の大多数は組合を結成したがらないから、テスラは従業員の労働環境を確認するため、第三者が運営する投票を導入したのよ」

グライムスは『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙によるインタヴューの中でイーロン・マスクを「非常に興味深い親切な人」と評し、「大好き」としているが、労働組合に対するコメントへの反応については「不意をつかれた」と述べている。

「私は10年間くらいインディ・ミュージックの世界に浸りきりだったわけでね」とグライムスは語っている。「私なりの愉快なやり方を続けていけると思っていたわ。でも、気軽に誰かのツイートに反応したことが、『フォックス・ニュース』に載ったりするわけで、『うわー』って感じよ。わかる? 気まずい瞬間よね」

「『ああ、もう決してツイートできない…誰をリツイートするかも見極めなきゃいけない』って感じよ」

グライムスは次のように続けている。「人々や、友人についてはそのままでいてほしくて、変わる必要はないんだけど、でも、そうねえ、この世界はひどくって、それを受け入れなきゃいけないのよ。違う世界を望むのではなく、何をすべきかを見極めて、それをやっていくしかないのよ」

グライムスは次のように語っている。「でも、ほら、彼のことは大好きよ……彼は素晴らしいわ」

2018年5月には全米自動車組合によって労働関係委員会(NLRB)に対してイーロン・マスクが労働組合の結成を支持した従業員の報酬を剥奪すると脅迫している、という訴願が申し立てられている。6月、イーロン・マスクは「すべての組合に反対しているのではない」とツイートしている。そして、テスラは「国内で最も厳格な労働基準を遵守している」企業であり、組織化については従業員の意志を尊重すると主張している。

一方、グライムスとアジーリア・バンクスはカリフォルニア州の連邦裁判所で行われているイーロン・マスクとテスラに対する訴訟をめぐる裁判に証人として召喚されている。

昨年、復帰シングル “We Appreciate Power” をリリースしたグライムスは、先日、新曲 “Pretty Dark” のデモ音源を公開し、来る通算5作目となる新作アルバム『ミス・アンスロポシーン』の詳細について明かしている。

「『ミス・アンスロポシーン』というタイトルなの。気候変動を女神として擬人化したコンセプト・アルバムなのよ。サイケデリックな宇宙に住むデーモン/女王にして、世界の終わりを楽しんでいるの。角とオイルでできてるのよ」

彼女は次のように続けている。「それぞれの曲は人類の絶望を個別に具現化したもので、それはデーモノロジーというポップ・スターを通して描かれるの。1曲目の“We Appreciate Power”はAIをプロパガンダするガール・グループを紹介するもので、彼女たちはAIの手による奴隷化/破壊の可能性を具現化しているの」

グライムスの前作『アート・エンジェルズ』はケンドリック・ラマーやラナ・デル・レイ、ブラー、エイサップ・ロッキーらの作品を抑えて『NME』による同年のアルバム・オブ・ザ・イヤーの1位に選出されている。

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