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デヴィッド・ボウイは3枚組7インチ・シングル・ボックス『クレアヴィル・グローヴ・デモ』が5月17日にリリースされることが決定している。

『クレアヴィル・グローヴ・デモ』は、先日発表された『スペイス・オディティ』制作時の貴重な未発表音源集『スパイング・スルー・ア・キーホール』(4枚組7インチ・シングル・ボックス)に続き、4曲の完全未発表音源を含む彼の自宅でレコーディングされていた全6曲の音源を収録している。

このボックスに収録されている音源は、1969年1月に、デヴィッドが当時に住んでいた、ロンドンのクレアヴィル・グローヴにあるアパートにて行われたデモ・セッションをレコーディングした音源だ。デヴィッドと彼の当時のガールフレンド、ヘルミオーネ・ファージンゲールと共にトリオ編成のザ・フェザーズ(この頃には既にザ・フェザーズとしての活動は終わりを迎えていた)として活動していた、ジョン・“ハッチ”・ハッチンソンとのデュオという編成でのレコーディングとなっている。

ボックスのジャケットおよび中面には、デヴィッドとヘルミオーネが同棲していたクレアヴィル・グローヴのアパートで、当時のデヴィッドのマネージャーであるケン・ピットが撮影した、貴重な写真が使用されている。

『スパイング・スルー・ア・キーホール』と同様、今回のボックスに収納されているシングル盤のデザインは、デヴィッドが当時出版会社やレコード会社に音源を送る際に使っていたデモ盤のレーベルを復刻したものとなっており、中にはEMI DISCのレーベル面にボウイ直筆の楽曲タイトルが書かれたものも含まれている。なお、全音源はモノラル録音となっており、45回転仕様となっている。

レーベルによる収録曲の解説は以下の通り。

SINGLE 1
Side A: Space Oddity
完成形の歌詞をフィーチャーしたこのデモ音源は、長らく廃盤となっている『スペイス・オディティ』40周年記念2枚組作品で初めて公開された音源。未公開のTV映画『LOVE YOU TILL TUESDAY』用にMorgan Studiosでレコーディングされた音源よりも前にレコーディングされた音源だ。

Side B: Lover To The Dawn
以前の恋人に向けて書かれたこの曲は、その後「シグネット・コミティー(原題: Cygnet Committee)」へと姿を変え、その年の後半にリリースされたアルバム『スペイス・オディティ』に収録されることとなった。

SINGLE 2
Side A: Ching-a-Ling
デヴィッドとヘルミオーネ、そしてトニー・ヒルからなるトリオ、TURQUOISE(その後トニーの代わりにハッチが加入し、THE FEATHERSとなる)が1968年10月にレコーディングにレコーディングしていた楽曲。THE FEATHERSからヘルミオーネが脱退した後も、デヴィッドとハッチはデュオとしてこの曲を演奏し続けていた。

Side B: An Occasional Dream
後にアルバムに収録されることとなったヴァージョンとは若干歌詞が違うこのデモ・ヴァージョンは、『スペイス・オディティ』40周年記念2枚組作品にも収録されていた音源。

SINGLE 3
Side A: Let Me Sleep Beside You
最初にこの楽曲のスタジオ音源がレコーディングされたのは1967年9月のことだったが、1970年の『THE WORLD OF DAVID BOWIE』に収録されるまで未発表となっていた。この音源は、1969年10月にBBC用のセッション時に再度レコーディングされたもの。この曲に思い入れのあったデヴィッドは、30年後に、未発表作品となったアルバム『TOY』のためにレコーディングをし直している。その『TOY』用にレコーディングした音源は、2014年にリリースされた3枚組ベスト・アルバム『NOTHING HAS CHANGED』でようやく世に出ることとなった。

Side B: Life Is A Circus
ロジャー・バンの曲で、ヴォーカル/インストゥルメンタル・カルテット、DJINNがレコーディングした楽曲のカヴァー。デヴィッドとハッチによるヴォーカルは、サイモン・アンド・ガーファンクルのようなスタイルをとっている。

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