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パティ・スミスがツアー中に盗まれてしまった私物が約40年ぶりにファンから戻ってきて涙している。

パティ・スミスはイリノイ州にあるドミニカン大学で、10月5日に刊行されたばかりの新刊『M Train』の朗読を行っていたという。

ノーリーン・ベンダーという女性が近寄ってきたという。あるファンによって掲示板に投稿された文章は、次のように書かれている。

「ある女性が立ち上がると、40年前のパティの服が入った袋を持っているので返したいと言った。パティ(とその場にいた全員)はすっかり困惑していたが、彼女はその人に向かって、ステージに上がってきて袋を渡してくれるよう頼むことになった。パティは中身を見て、ただ固まってしまった」

この投稿は次のように続いている。「実は40年前、シカゴでパティのバンドのトラックが盗まれて、すべての機材、服、個人の私物……彼らの持ち物すべてが持っていかれた事件があったと明かされた。この服はその一部だった。パティは袋から服を取り出し、それぞれ(パティが『ローリングストーン』誌の表紙で着たシャツや、何回も着て写真に納まっているキース・リチャーズのTシャツなど)のエピソードを語った。そして、ついに袋の一番底にあったものが出てきた。それは、今は亡きパティの最愛の弟がつけていたバンダナで、彼女にくれたものだった。パティは泣き出した。間もなく半数の観客も、彼女と一緒に泣いていた」

パティ・スミスは私物が自分の元に戻った経緯は知りたくないが、戻ってきてただありがたいと話している。ノーリーン・ベンダーが『シカゴ・トリビューン』紙に語ったところによると、今回のパティの私物は、レンタルトラック会社に勤めていた男友達が彼女と彼女のルームメイトに何年も前にくれたものだという。「とにかく、『なんてこと、パティの服だわ。まだ汗がついてる』と思ったの。自分のヒーローを幸せにできるなんて、私の人生で最高の瞬間ね」と語っている。

『ローリングストーン』誌は、この私物は1979年6月にシカゴのホテルの外に停めてあったトラックから盗まれたものではないかと推測している。

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