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U2のフロントマンであるボノは共にアフリカ諸国のエイズ対策に取り組んだことで生まれたジョージ・W・ブッシュ元大統領との思わぬ友情について語っている。

リベラルな思想の持ち主として知られるボノだが、2002年には共和党党首だったジョージ・W・ブッシュのもとを訪れ、アフリカ諸国を中心とした世界的なエイズ危機に対して行動を起こすよう呼びかけており、ジョージ・W・ブッシュは翌年に革新的なプログラムである米大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)の設立を発表している。

PEPFARは設立されてから現在までに1,600万人もの生命を救っており、ボノとジョージ・W・ブッシュの間にも思わぬ友情をもたらしている。

ボノは現地時間12月1日の「世界エイズデー」にNBC のテレビ番組「トゥデイ」に出演して、司会の一人を務めるジョージ・W・ブッシュの娘のジェンナ・ブッシュに彼女の父親と初めて会った時のことについて語っている。

「彼は僕に面会したがらなかったんだ。十分納得できることだけどね。つまり、政治観が違うだとか、そういうのだよ」とボノは語っている。

「僕は彼に会う必要性を感じていてね……大統領執務室にある巨大なオークの机から顔を上げさせて、自分の力を何に使うべきか分かってもらおうとしたんだ」とボノは振り返っている。「これがテキサスに特有のものなのかは分からないけど、君のお父さんはこの活動を先導することの責任感を感じたみたいでね。600年以上にわたって、最も大きな健康問題だったからね」

ボノはジョージ・W・ブッシュがPEPFARを立ち上げたことを称賛して、一連の出来事について「アメリカの歴史における最も英雄的なチャプターの一つ」だとした上で、今日の世界各国の首脳や活動家たちにもこの教訓を活かして欲しいと語っている。

「僕らは政治における茶番のような悪ふざけを止めて、異なる考え方を持っている人だっているし、その人たちだって節操を持っているということにきちんと目を向けるべきだと思うんだ」とボノは続けている。

「この世界エイズデーの日に、自分が同意できない人たちとも働くことで何が達成できるのかを、アメリカ人たちが思い出してくれることを願っているよ」

PEPFARの設立以来ジョージ・W・ブッシュとの交友を深めているボノだが、とりわけジョージ・W・ブッシュのユーモアのセンスに惹かれているのだという。

「君のお父さんとの間には面白い関係があってね」とボノは笑いながら語り、ジョージ・W・ブッシュとの逸話を明かしている。

「車でパレードをしていた時のことなんだけどね。人々が両側の側道から彼に手を振っているのを見て、僕は彼にこう言ったんだ。『すごく人気がありますね。こんなにも人気があるとは思いませんでしたよ、ミスター・プレジデント!』ってね。そうしたら、彼にこう言われたんだ。『私が初めてここに来た時には、一本だけ指を立てた状態で振られたものだよ!』とね」

「彼のことがとても好きになったんだ。面白いと思ってしまってね。彼は鎧の下に情熱や慈悲の心を持っているんだ。彼にもそういう側面があるんだってね」

ボノは今年4月に、際立ったリーダーシップを発揮したとして、ジョージ・W・ブッシュから「ジョージ・W・ブッシュ・メダル」の最初の受賞者としてメダルを授与されている。

ボノは貧困問題やHIV/エイズといった予防可能な病気への人道的支援が評価され、メダルを授与されている。

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