エアロスミスのスティーヴン・タイラーは、ドナルド・トランプ大統領が最近の集会でバンドの楽曲を無断で使用したとして、法的措置をとったことが明らかになっている。
ドナルド・トランプ大統領は、現地時間8月21日にウェストバージニア州のチャールストン市民センターで行われた集会でエアロスミスの1993年のシングル“Livin’ On The Edge”を使用している。“Livin’ On The Edge”は集会が始まる前の会場内のBGMとして使用されている。
スティーヴン・タイラーは今回、弁護士であるダイナ・ラポルを通じてドナルド・トランプに使用停止命令書を送付しており、彼について意図的に侵害していると訴えている。
The scene in WV before Trump’s rally. Aerosmith’s “Livin’ on the edge” playing. pic.twitter.com/HW1qr9TBgE
— Jim Acosta (@Acosta) August 21, 2018
『ヴァラエティ』紙によれば、使用停止命令書には次のように綴られているという。「ドナルド・トランプ大統領またはトランプ・オーガナイゼーション (以下、トランプ氏)が、昨日の2018年8月21日にウェストバージニア州のチャールストンにあるチャールストン市民センターで行われた集会を含む、政治的な集会 (以下、集会)で依頼人の楽曲である“Livin’ On The Edge”を使用していることを知りました。以前お送りした文書にも明確に記されていましたように、トランプ氏には“Livin’ On The Edge”を含む依頼人の音楽を使用するいかなる権利もありません」
「今回の違反を甚だ許容しがたいものとしている事実として、トランプ氏は2015年の大統領選の時に、一度に限らず二度も依頼人の音楽の使用を禁止されているのです。『証拠書類A』として添付されている、以前に依頼人に代わって送付した文書をご覧ください。トランプ氏がこれまでの文書を受け取っていることを考慮すれば、このような行為は明らかに故意によるものであり、トランプ氏に法の下で最大限の責任を負わせるものです」
文書は次のように続いている。「これまでも幾度に渡って指摘してきたように、トランプ氏は依頼人が彼に音楽を使用する権利を与えていて、ましてや依頼人がトランプ氏の政権を支持していると誤った印象を与えようとしているのです。改めて強調しますが、依頼人のファンがソーシャル・メディア上で実際に混乱を露わにしているように、依頼人の許可なしに“Livin’ On The Edge”を使用することで、トランプ氏は依頼人が彼の政策や政権を支持していると誤った印象を与えているのです」
エアロスミスは2015年に、大統領選に出馬していたドナルド・トランプ大統領がバンドの“Dream On”を選挙活動に使用したとして使用停止命令書を送っている。「依頼人は選挙活動に関係しているという誤った印象を与えないよう、大統領候補のトランプ氏に、依頼人の楽曲である“Dream On”、またはその他の一切の楽曲を選挙活動で使用する許可を出していません」と命令書には綴られている。
ドナルド・トランプ大統領に自身の楽曲を使用する許可を与えなかったのはエアロスミスだけではない。2016年には、“You Can’t Always Get What You Want”や“Start Me Up”といった楽曲を選挙戦で使用したとして、ザ・ローリング・ストーンズはドナルド・トランプに楽曲の使用を許可していないと指摘し、「今すぐに使用を中止するよう要請」している。
また、アデルやニール・ヤングも選挙活動中に自身の楽曲を使用したドナルド・トランプに対して使用の中止を求めている。
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