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マンチェスター出身のヒップホップ・グループのプローズは、昨年のアリアナ・グランデのコンサートを襲ったテロ事件からちょうど1年となることを受けて、事件の生存者を中心に結成された聖歌隊であるマンチェスター・サヴァイヴァーズ・クワイアーを迎えたチャリティ・シングルをリリースしている。

“A City United”と題された力強い楽曲は、マンチェスター・アリーナを襲ったテロ事件の生存者を中心に結成されたマンチェスター・サヴァイヴァーズ・クワイアーにとって初めての公式なリリースとなっている。

楽曲はプローズのマイク・マリーとリー・ロイルによってレコーディングされ、エルボーのクレイグ・ポッターがミキシングを手がけている。

「誰しもがそう感じていたように、マンチェスターで起きた自爆テロに僕らも打ちのめされていたんだ。事件の翌日に僕らはスタジオにいたんだけど、まだ行方の分からない家族を探している人たちがたくさんいて、犠牲者の家族にとってなんてつらい出来事だっただろうということを僕らは話していたんだ」とマイク・マリーは楽曲を制作することになった経緯について語っている。

“A City United”の音源はこちらから。

「多くの罪のない人たちがただ楽しむために訪れていたコンサート会場でこのような事件が起きてしまい、街全体が大きなショックに包まれていたんだ。僕ら(リー・ロイルと)は2人とも感傷的になってしまって、その時の気持ちを表現してみようと思ったんだ。リーがピアノを弾いて、僕が歌にしたんだけど、それが楽曲のベースになるとは思ってもいなくてね。それをどうするべきか僕らには分からなかったんだ!」

その後、プローズが昨年マンチェスターのピカデリー・ガーデンで同曲を演奏したことがきっかけでマンチェスター市長のアンディ・バーナムから楽曲のレコーディングを依頼されることとなり、マンチェスター・サヴァイヴァーズ・クワイアーも楽曲の存在を知ることとなったという。

マンチェスター・サヴァイヴァーズ・クワイアーは次のように述べている。「アンディ・バーナムの“A City United”についてのツイートを見た時に、プローズと連絡を取らなければと思いました。私たちは楽曲や歌詞、そしてそれが体現していることのすべてを素晴らしいと感じ、自分たちも参加したいと心から思いました。彼らは私たちのことを歌にしてくれていましたし、それがふさわしいと思ったのです」

「聖歌隊にとってプローズの方々とコラボすることは素晴らしい経験となりました。聖歌隊の子供たちはプロのレコーディング・スタジオに入れることにとても興奮していました。みんなの笑顔や笑っている姿、そして自信を持って歌やレコーディングに臨んでいる姿を見るのはとても嬉しかったです。しかしながら、私たちにとっては歌うのがとてもつらい楽曲でした。心を動かされるような歌詞によって、あの晩の記憶が呼び起こされてしまうのです」

「しかしながら、私たちは人々が楽しんで聴ける音楽を作ることができるということを、北部のスピリットと回復力をもって世界に示すことに決めたのです。私たちや他の人たちを助けてくれたチャリティ団体に、いくらかの寄付ができることを願っています。これは、とてもつらいものとなった1年をポジティヴに締めくくるためのものなのです」

プローズとマンチェスター・サヴァイヴァーズ・クアイアは来月にマンチェスターで開催されるパークライフ・フェスティバルで“A City United”をパフォーマンスすることが決まっている。“A City United”の収益はすべてウィ・ラヴ・マンチェスター緊急基金と平和財団に寄付される。

マンチェスター市長のアンディ・バーナムは次のように述べている。「私は、バンドや彼らが敬意をもってあらゆることに臨んでくれたこと、そして収益を最も被害に遭われた方々を支援するために使っていただけるという、彼らの惜しみない献身をとても誇りに思っていますし、多くの人がこの曲を支援して下さることを願っています」

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