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アークティック・モンキーズのアレックス・ターナーは、ニュー・アルバムの楽曲を書く際にギターからはほとんどインスピレーションを得られなかったと語っている。

バンドの通算6枚目のニュー・アルバム『トランクイリティ・ベース・ホテル・アンド・カジノ』は、批評家筋からは主として賞賛されている一方、ファンの間では評価が割れており、アレックス・ターナーがレコード制作でピアノを使うようになったことを嘆く声もある。しかし、アレックス・ターナーは、ギターがかつてのように自分のインスピレーションにならなかったと明かしている。

「ギターを弾くことはもちろん大好きなんだ」とアレックス・ターナーは「ラジオX」に語っている。「このレコードでもたくさん弾いているんだけどね。ただ作曲の道具としては、自分を惹きつけてくれる場面がないようなところに達したんだよ」

「ピアノがこのアルバムに導いた要因のひとつ」であり、ピアノがアルバムの「宇宙の中心」になったとして、さらに彼は次のように語っている。「ピアノに座るまではそんなにたくさんのアイディアがあったとは思えないんだ。1度か2度は別として、これまでは曲を書くものじゃなかったんだけどね」

先日もアレックス・ターナーは「BBC ラジオ1」に対し、作曲の際にギターを使うことでアルバムがどうなっていくのか「懐疑的」になってしまったと語っている。

アレックス・ターナーは『NME』にバンドの進化について語っており、彼はアレクサンドラ・セイヴィアーとの共作やザ・ラスト・シャドウ・パペッツでの活動をしてきた5年間で、ただ自分自身を繰り返していくことに居心地が悪くなり、現在形のアーティストとして、何か新しいものに挑戦しなければならないと感じるようになったという。

「気取った言い方をすれば、厳しい荒波ということになるんだろうけどさ。でも、どれだけ自分に選択の余地が残されていたのかは分からないわけでね」と彼はニュー・アルバムでの作曲について語っている。「これは自分の誠実さを保っていくことについての宣言みたいなものなんだ。なにもそれにこだわっているわけじゃないけどさ、これが僕にあったすべてでね。他にどんなやり方があったのか、本当に分からないんだ」

彼は次のように続けている。「もし『AM』をもう一度作ってみようとしていたら、楽曲の初稿すら完成できたか分からないね。もう5年も前のことになってたし、その間にアレクサンドラとのレコードやパペッツをやっていたという事実もあいまってさ。そういうものを持ち込んでも、『AM』からのシフトはよいものにならなかっただろうね」

「『AM』の第2弾をもう一度作ることができそうだという考えから自分はさらに遠ざかったところにいるんだと思う。それをやる機会は失われてしまったんだよ」

一方、アークティック・モンキーズは来月、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行うサプライズ公演の詳細を発表している。

『トランクイリティ・ベース・ホテル・アンド・カジノ』のリリースを記念して、アークティック・モンキーズはウォー・チャイルドの資金を募るチャリティ公演を6月7日にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行うという。

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