イギリスのエリザベス女王は、恒例となっているクリスマスのスピーチで、マンチェスターでのテロ事件の生存者たちの「勇気と回復力」を称えている。
現地時間12月25日、毎年の恒例となっているエリザベス女王による今年1年を振り返るスピーチがイギリス全土で放送され、エリザベス女王はスピーチの中でマンチェスターやロンドンを襲ったテロ攻撃やグレンフェル・タワーの火災、外国での自然災害について言及している。
「今年のクリスマスはおぞましいテロ攻撃に直面しながらも、12ヶ月にわたって力強いアイデンティティーを示してくれたロンドンとマンチェスターに思いを馳せています」とエリザベス女王は述べている。「マンチェスターではお気に入りのシンガーを観に出かけた子供たちまでもが標的となりました」
エリザベス女王は続けて、マンチェスター・アリーナでのアリアナ・グランデのライヴ会場で起きたテロ事件の生存者たちが入院する病院を訪れたことを振り返っている。エリザベス女王は病院を訪れたことを名誉と語り、その理由について「驚異的な勇気や回復力を示してくれた、私たち全員にとってお手本とすべき患者さんたちに出会えた」ためだと述べている。
「驚くべきことに、テロ攻撃を生き延びた方々の多くが、数日後に開催された慈善コンサートに集まったのです」とエリザベス女王は続けている。「若い人々が故郷と呼ぶ、その都市と礎を力強く取り戻したのです」
「私たちは故郷が安全かつ神聖な場所であって欲しいと願っており、そのため故郷の提供する快適性が壊滅した時、より一層ショックを感じることになります。数週間前、チャールズ皇太子がハリケーンによってコミュニティが全壊する被害を受けたカリブ海を訪れました。そしてここロンドンでは、実に恐ろしかったグレンフェル・タワーの火災を、誰が忘れることができましょう? 私たちの思いや祈りは、亡くなられた方々や、多くを失うこととなった方々と共にあります。そしてこの1年、自分の命を顧みずに他の人を救おうとした救急隊の方々に感謝しています」
現地時間5月22日に、アリアナ・グランデが公演を行っていたマンチェスター・アリーナで爆弾テロが発生し、22名が亡くなっている。アリアナ・グランデは数週間後に「ワン・ラヴ・マンチェスター」と題した慈善コンサートを開催し、300万ドル(当時のレートで約3億3000万円)を超える寄付を集めている。アリアナ・グランデはその後、マンチェスターの名誉市民に選出されているほか、9月にはマンチェスター・アリーナが「ウィー・アー・マンチェスター」と題されたチャリティ公演をもって再オープンを果たしている。
広告 ザ・ビートルズの新作ドキュメンタリー『ビートルズ ’64』がディズニープラスで11月29日(金)より独占配信!
Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.