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イギリスのクリエイティヴ産業は、最新の論文の中でEU離脱に伴って「壊滅的」な損失を被る可能性があると警鐘を鳴らされている。

イギリスの「クリエイティヴ産業連盟(CIF)」は、EU離脱がイギリス国内にいるクリエイティヴ業界の外国人たちに与える影響についてまとめた論文を発表している。論文では現在の深刻な技術不足に焦点が当てられており、EU離脱によって加盟国間の「人の移動の自由」が失われて外国人労働者の数が少なくなってしまうことで、技術不足の問題を加速させてしまうだろうと指摘されている。

イギリスのクリエイティヴ産業については先日、一時間に約950万ポンド(約14億円)をイギリス経済にもたらしていることが政府によって発表されているものの、CIFはEU離脱によってこの金額が大幅に減少してしまう可能性があると指摘している。

事実、イギリスのクリエイティヴ産業では約75%の会社がEUやEU圏外の出身者を雇用している。例を挙げれば、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』等で特殊効果に携わっているジェリーフィッシュ・ピクチャーズは、雇用している200人の従業員のうちの約3分の1がイギリス以外のEU加盟国の出身となっている。

ジェリーフィッシュ・ピクチャーズのCEOであるフィル・ドブリーは「スカイ・ニュース」に対して次のように語っている。「人々を受け入れるためのシステムを早急に整える必要があります。映画に新しい映像をいくつか加えたいとする突然の依頼が来た時に、充分なキャパシティがないためにそれに応えられない可能性が出てきてしまいますし、言うまでもなくそれは私たちにとって脅威となります」

フィル・ドブリーは続けて、イギリスのクリエイティヴ産業が繁栄するためには、労働目的で国境を越えることを許可するための「クリエイティヴ・フリーランス・ビザ」計画を政府が検討する必要があると述べている。

テリーザ・メイ内閣でデジタル・文化・メディア・スポーツ大臣を務めるカレン・ブラッドリーは先日、クリエイティヴ産業はEU離脱を憂慮していないとして、次のように述べている。「私はこれまでにクリエイティヴ産業の何人かの方々とお会いしました。誰にお会いしたかについては言うべきではないと思うので言及を避けますが、彼らはクリエイティヴ産業は今後も繁栄していくとして、移動の自由が失われることを憂慮していないと私にお話し下さいました」

しかしながら、CIFが発表した論文やCIFでCEOを務めるジョン・カンプナーはカレン・ブラッドリーの主張を否定している。

ジョン・カンプナーは「スカイ・ニュース」に次のように語っている。「クリエイティヴ業界全体には1000を越える会社や組織があり、我々はそのうちの多くの方々と話しましたが、彼らは打ちのめされた様子で、(EU離脱に伴う)制限や移動の自由に関する厳しい制限について憂いていました」

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