トム・ヨークはレディオヘッドのドラム・クルーがステージの崩壊によって亡くなったことを巡る裁判が中断していることについて怒りのなか言葉を寄せている。
2012年にバンドのドラム・クルーであるスコット・ジョンソンがトロントでの公演を前にステージが崩壊したために亡くなっている。ドンカスター出身の33歳だった彼はキーンを初めとした多くのツアー・アーティストと仕事をしてきていた。この事故で他に3人がケガをしている。
2013年、カナダのオンタリオ州の労働局は労働安全衛生法に違反した疑いで、ライヴ・ネイションと足場を組んだ「オプテックス・ステージング・アンド・サーヴィス」と技術士のドメニック・カリアリを起訴している。ライヴ・ネイションは訴訟の中で違法行為はしていないとしている。
しかし、数年にわたる延期を経て、今回裁判官はこの裁判を「停止」するとしており、これで裁判は前に進まず、1年以内に再開することを意味している。
「告訴された人にとって早い処罰が重要とは限らないということを強調しておくのは大事なことです」と『ザ・グローブ』紙によれば、オンタリオ州の裁判官であるアン・ネルソンは述べたという。「また、社会全体にとって重要なことでもあります。間違いなく、ジョンソン氏の遺族にとってこの決定は理解しがたいものでしょう。けれど、処罰が下されないことに正当に申し立てることができます」
この公演でサポート・アクトとなっていたカリブーはこの決定を受けて、次のようにツイートしている。「(ステージが崩壊した時にその裏にいた人間として、そして1時間後にはステージに上がる予定だった人間として)これは完全に戯言だよ」
レディオヘッドのフロントマンであるトム・ヨークはこれに応じる形で一言「まったくあきれてものも言えないよ」とツイートしている。
(As someone who was standing behind this stage when it collapsed and would have been on it an hour later…) This is complete bullshit. https://t.co/l0xC0VY1K1
— Caribou (@caribouband) September 5, 2017
words utterly fail me … https://t.co/6LetUfb2B3
— Thom Yorke (@thomyorke) September 6, 2017
ライブ・ネイションは2013年時点で、事件に関していかなる過失も否定しており、次のように主張している。「ライブ・ネイションとその従業員はスコット・ジョンソンさんが不幸な死を遂げた悲劇的な事件において、ステージ上や近くにいた全ての人の安全を確保するためにできる限りのことをすべて行ったと私たちは強く主張します」
スコット・ジョンソンが亡くなった際、レディオヘッドのドラマーであるフィル・セルウェイは次のように追悼の意を表明している。
「僕らは全員、友人であり仲間でもあったスコット・ジョンソンを失うことになって打ちひしがれている。彼はいい奴で、常にポジティヴで協力的で、面白い奴だった。高い技術を持ち、僕らのロード・クルーの大事な一員だった。すごく惜しむことになるだろうね。スコットの遺族と彼と近かった皆様にお悔やみを申し上げます」
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