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ザ・リバティーンズのカール・バラーは、『NME』に対してバンドの今年の活動について語ったほか、今日のギター・ミュージックが置かれている状況について自身の見解を語っている。

ザ・リバティーンズは現地時間6月12日、海沿いの地域を巡るUKツアーの日程を発表しており、計画中と噂される「ホテル」を兼ねたホーム・スタジオの建設も期待されている。今回、カール・バラーはツアーをブッキングした理由について「しょうもない奴らを潤わせる」ためだと語っている。

「俺たちは家が持てるような場所が欲しくてね」とカール・バラーは『NME』に明かしている。「レコーディングもできて、バーもあって、クリエイティヴになれて、他の人たちも呼べるっていうさ。アンディ・ウォーホルのファクトリーみたいな感じかな。そんな大層なものじゃないけどさ。海の傍とかがいいね。そこで曲が書けて、レコーディングもリハーサルもできて、一緒に過ごすことができる。そうなったら素晴らしいよね」

ザ・リバティーンズは現在、カムバック作であるサード・アルバム『リバティーンズ再臨』に続くアルバムを制作しているが、今夏のフェスティバルで新曲を披露する可能性について訊かれると、カール・バラーは以下のように答えている。「俺には分からないけど、可能性はあるかもね。そういうゲームプランは俺たちにはなくてさ。何かが生まれて、演奏されたがってたら、やるだろうけどさ。ただ、フェスティバルで新曲をやっても、誰もそれを聴いたことがないわけだからね」

また、先日カサビアンが2000年代初頭から「生き残っている」バンドとしてアーティク・モンキーズと共にザ・リバティーンズの名前を挙げているが、バンドが生き残っている秘訣について、カール・バラーは以下のように語っている。

「分からないね。それに対する適切な答えは持ってないよ。人々の嗜好の問題だろっていう薄っぺらいことなら俺にも言えるけどさ。もしくはインターネットについてや、それがどう変化をもたらしたかとか、バンドが人々のファッションに与えた影響とかなら語れるよ。ファッションってかなり重要なんだ。ファッションに影響を与えることができた者とできなかった者――いつも俺の中では、それがバンドが時代を越えて成功したか、人々がそのバンドに夢中になっていたか否かの大きな基準になっているんだ」

「今の時代、音楽業界からサポートを受けると『鶏が先か卵が先か』的な状況になってしまうわけだから、バンドにいるのはかなり難しい時代だと思うよ。業界はスターを生み出すけど、だからと言ってそれが成功する助けにはならないからね。そんなのオーガニックじゃないよな。かつて転がっていたようなチャンスはもうないんだ。実力主義なんて本当は存在しないんだよ」

続けてギター・ミュージックには救済が必要だと思うか訊かれると、以下のように返している。「音楽そのものについて言えば、救済なんて必要ないよ。音楽は存在してるわけだからね。音楽をAからBに届けるためには助けが必要かもしれないけどね。メディアや音楽業界の狭い視野は滅びる必要があるかもしれないよ。とはいえ、ギター・ミュージックの土壌は、たくさんのスポンサーたちから支援を受けられなければ消えていくと思うよ。スポンサーたちの興味は大きい数字を稼ぐことだから、大ヒットを飛ばす奴とか、成功が確信できる奴にしか興味がないんだ。今の状況なら、俺だってバンドを始めるのを躊躇うだろうね」

カール・バラーは次のように続けている。「俺はまだ、今の時代にバンドを始めても、成功することができて、いずれは多くの素晴らしいバンドが誕生するって信じてるけどね。10年後にそれまでの10年を振り返った時に語られるのは、苦労して成功したようなバンドたちのはずさ。スポンサーがついて、支援を受けているようなバンドのことは語られないはずだよ。世論を変えるようなバンドはいつだって、真理やそこから滲み出る真実を持ったバンドたちだからね」

ザ・リバティーンズのUKツアーの日程は以下の通り。

SEPTEMBER
22 – Blackpool Empress Ballroom
23 – Hull Arena
25 – Plymouth Pavilions
26 – Scarborough Spa
30 – Lowestoft Claremont Pier
OCTOBER
1 – Margate By The Sea Festival (Margate Dreamland)
2- Brighton Brighton Centre

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