PJハーヴェイやブライアン・イーノ、パティ・スミスらがウィキリークスのジュリアン・アサンジを支援するイベントに出演することが明らかになっている。
機密情報などを公開する機密漏洩サイト「ウィキリークス」の創始者として知られ、2010年スウェーデンで女性に性的暴行をはたらいたとして国際手配されて、現在はイギリスのエクアドル大使館に匿われているジュリアン・アサンジだが、現地時間6月19日から25日にかけて「アサンジを自由に」というスローガンの下に多くのアーティストらが参加してジュリアン・アサンジを支援するイベントが開催されるという。
「ファースト・ゼイ・ケイム・フォー・アサンジ(彼らが最初アサンジを攻撃したとき)」と題されたイベントは、ジュリアン・アサンジがエクアドル大使館に逃げ込んでから丸4年となる6月19日から開催され、アテネやベオグラード、ベルリン、ブリュッセル、ブエノスアイレス、マドリード、ミラノ、モンテビデオ、ナポリ、ニューヨーク、キト、パリ、サラエヴォで順次開催される。イベントに登壇する演説者としては他に、映画監督のマイケル・ムーア、美術家の艾未未(アイ・ウェイウェイ)、言語学者のノーム・チョムスキー、ヴィヴィアン・ウェストウッド、映画監督のケン・ローチ、フランスの音楽家のジャン・ミッシェル・ジャール、スノヴェニアのバンドであるライバッハらが登壇するという。
「『ファースト・ゼイ・ケイム・フォー・アサンジ』というイベントは、ナチスが台頭してきたドイツにおいて、特定の人々や団体を次々と追放してきた知識階級の卑劣な行為に対して一矢報いたマルティン・ニーメラーの詩にインスパイアされています。我々が伝えたいのは、政治や財政的な権力のもとにさらされている我々の誰もが彼らのターゲットになりかねないという、危険な時代を生きているという事実です」と、「ファースト・ゼイ・ケイム・フォー・アサンジ」はウェブサイト上に声明を出している。「勇気ある南米の国家が、アメリカに身柄を引き渡される危機にあるジュリアン・アサンジを匿ってから4年が経とうとしています。イギリスは国家の権力を行使し、大使館を攻撃すると脅迫してきました。以来、イギリスとスウェーデンというEUの二国の政府は、ジュリアン・アサンジに与えられるべき基本的な人権や身の安全の保証をないがしろにしているのです」
「2016年の2月、国連はジュリアン・アサンジの拘束は恣意的であると認め、彼を早急に解放し、賠償金を支払うよう命じました。500を超える人権団体や法律の専門家、元国連職員やノーベル賞受賞者たちが、スウェーデンとイギリスの両政府に直ちにアサンジを解放するよう求める勧告書にサインしています」
「ファースト・ゼイ・ケイム・フォー・アサンジ」はさらに次のように述べている。「以来100日以上の月日が過ぎていますが、政治に圧力をかけない限りは状況に変化はもたらせないでしょう。我々はアクションを起こさなければならないのです。彼らは最初にジュリアン・アサンジを攻撃し、次にチェルシー・マニングを、その次にはエドワード・スノーデンを攻撃しました。さあ、次は誰でしょう?」
ジュリアン・アサンジは2014年、PJハーヴェイが監修したBBCラジオ4の番組に出演している。
「ウィキリークス」は数多くの各国政府の機密情報をリークしてきたことで知られており、最近ではロシア政府と組んでドナルド・トランプ大統領を勝利させたのではという噂が広まっている。また、英・独立党党首のナイジェル・ファラージは先月、ジュリアン・アサンジのもとを訪問している。
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