ニール・ヤングは、2014年に発表した「PONO」に続く新たなストリーミング・サービス、「Xストリーム」を立ち上げることを発表している。
ニール・ヤングは2014年、クラウドファンディングで620万ドル(約6億8千万円)の資金を調達して、ハイレゾの音楽プレイヤーである「PONO」を立ち上げている。
ニール・ヤングは当時、「音楽のサウンドを救うため」に同サービスを立ち上げたものの、ニッチな事業であったこともあり「PONO」は彼が想定していたほど軌道には乗らず、2016年7月にダウンロード・ストアは閉鎖されている。
ニール・ヤングは今回、新たなストリーミング・サイト「Xストリーム」を発表しており、「CBSニュース」の報道によれば、ニール・ヤングはシンガポールの企業「オラストリーム」と共同で、「完全なハイレゾ再生」を実現する「帯域幅に順応して変動するストリーミング・サービス」を立ち上げるのだという。
ニール・ヤングは、「PONO」のコミュニティー・ページで以下のように声明を発表している。「5年前にも伝えたように、俺は今でもリーズナブルな価格で可能な限り最高の音楽を提供できる場を作り出したいと考えているんだ。これが成功に終わるかは分からないけど、これは依然として俺たちにとって重要な使命なんだ」
「今回のダウンロード・サイトを立ち上げようと別の企業にも協力を仰いだんだ。ただ、事業に取り掛かっていくに連れて、改めて同じような事業を立ち上げることがいかに難しいことか、いかに高額なコストが経営には必要かっていうことを実感したんだ」とニール・ヤングは綴っている。
ニール・ヤングは続けて「『PONO』のオンライン・ストアを復活させるだけじゃ不十分」であるとした上で、「PONOには熱狂的な利用者」もいたことは事実ではあるものの、高額のコストを正当化できるわけではないと語っている。「ハイレゾに関して言えば、レコード産業は依然として崩壊してるよ」とニール・ヤングは語っている。「すべての音楽は同じ値段であるべきなんだよ。どんなテクノロジーが使われていたとしてもね」
「本物のクオリティを聴きたければお金を取るっていうやり方ではなく、人々に聴きたい音楽を選んでもらうべきなんだ。そうすればハイレゾはエリート的な音楽でなくなるんだ。もしハイレゾ音源の方が高額なら、リスナーはより安価なオプションを選択してしまうし、高音質の音楽を聴くことはなくなってしまうんだよ」とニール・ヤングは綴っている。
「Xストリーム」についての値段などの詳細は、現時点では発表されていない。
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