デヴィッド・ボウイは、彼の晩年期を取り上げた新たなドキュメンタリーによれば、最後のアルバムである『★(ブラックスター)』のレコーディングを行っている時は自身の死期が迫っていることを知らなかった可能性があるという。
「デヴィッド・ボウイ:ザ・ラスト・ファイヴ・イヤーズ」は、デヴィッド・ボウイの70回目の誕生日の1日前となる現地時間1月7日にBBC 2で放送される予定となっている。
『ガーディアン』紙の報道によれば、このドキュメンタリーの中で“Lazarus”のミュージック・ビデオの監督であるヨハン・レンクは、ビデオの撮影中だった2015年11月にデヴィッド・ボウイは自身が末期ガンであることを知ったと語っているという。
「デヴィッドは『ただシンプルにパフォーマンスを行うビデオにしたいと思うんだ』と言ってきたんだ」とドキュメンタリーの中でヨハン・レンクは思い返している。「それで、僕はすぐにこう言ったんだ、『この曲のタイトルは“Lazarus”、ベッドの中にいるのが自然ですよ』って。僕にとってそれは単に聖書的な意味でしかなかったんだけどさ(ラザロはイエスによって蘇生させられる)……彼が病気だったこととは関係がなかったんだけどね」
ヨハン・レンクは次のように続けている。「後で気がついたんだけど、僕らが撮影をしていた週は彼が終わりに近いこと、つまり治療をおしまいにして病気が勝ったことを告げられた時だったんだ」
デヴィッド・ボウイの遺作『★(ブラックスター)』は2015年の前半に制作され、ファンへの「別れのプレゼント」であると広くみなされているが、新たな証言はこのようなアルバムの解釈と矛盾することとなる。
また、デヴィッド・ボウイの誕生日である1月8日には、ブリクストン・アカデミーで、特別追悼コンサートが行われる予定であり、友人であり俳優のゲイリー・オールドマンや、30組以上のミュージシャンらがデヴィッド・ボウイの全キャリアを通じたコラボレーションすることとなっている。
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