デヴィッド・ボウイの遺作『★(ブラックスター)』でサックスを務めたダニー・マッキャスリンは、デヴィッド・ボウイが次のアルバムに着手していたと語っている。
デヴィッド・ボウイは『★(ブラックスター)』でがリリースされた2日後の1月10日に享年69歳で亡くなっている。
ダニー・マッキャスリンはデヴィッド・ボウイがさらに音楽を作ろうとしていたと主張している。
「必ずしもあれを遺作にしようとしていたわけじゃなかったように思うんだ」とダニー・マッキャスリンは『ザ・タイムズ』紙に語っている。「彼は新曲を書こうとしていたんだよ。もしかすると、書き始めていたかもしれない。それは定かじゃない。でも、僕らと新たにレコーディングを計画してる段階にはあったんだよ。僕は『★(ブラックスター)』が別れのアルバムだったとは思わないんだよ」
彼はまたデヴィッド・ボウイが10年ぶりにステージに立つことも検討していたと語っている。
「『★(ブラックスター)』のツアーが行われないことは明白だったよ。ただ、(ニューヨークのジャズ・クラブである)ヴィレッジ・ヴァンガードで僕らと一緒にやろうとはしていたんだ。その日にリハーサルをやって、発表することはなく、彼が出演するっていうのをね」
先日、ダニー・マッキャスリンと彼のバンドはデヴィッド・ボウイをインスピレーションとし、彼に捧げる自身のアルバムをリリースしている。
『ビヨンド・ナウ』と題されたアルバムにはベーシストのティム・ルフェーヴル、ドラマーのマーク・ギリアナとジェイソン・リンドナーといったデヴィッド・ボウイの遺作に関わった面々が参加している。ギタリストのネイト・ウッド、プロデューサーのデヴィッド・ビニーも参加している。
アルバムにはダニー・マッキャスリンによるオリジナル曲と、デッドマウス、ミュートマス、ザ・チェインスモーカーズ、デヴィッド・ボウイといった面々のカヴァー曲が収録されている。
アルバムのリリース発表の際、ダニー・マッキャスリンは次のように語っている。「デヴィッド・ボウイはヴィジョンを持ったアーティストでした。彼の寛大さ、クリエイティヴ精神、恐れ知らずなところはその後の僕の人生において僕にも受け継がれています。『ビヨンド・ナウ』は彼と、彼のことを愛する人々に捧げた作品なのです」
また、長年にわたってコラボレーションしてきたカルロス・アロマーは、デヴィッド・ボウイとの関係や共演者たちについて綴った書籍の中で二人の関係性について言及している。
プエルトリコ出身のカルロス・アロマーは、1975年のアルバム『ヤング・アメリカン』で初めてデヴィッド・ボウイの作品に参加すると、以降1976年から2003年まで11枚のアルバムに携わっている。カルロス・アロマーはまた、上記期間中にライヴのバンド・メンバーとしても参加している。
『ア・トリビュート・トゥー・ボウイ・バイ・ヒズ・アーティスティック・コラボレーターズ・アンド・コンテンポラリーズ(原題)』と題された書籍の中で、カルロス・アロマーは初めてデヴィッド・ボウイに会った際には彼のことを知らなかったと明かしている。
「彼の髪はオレンジで、白人だった。僕はアフロで、黒人だった」とカルロス・アロマーは綴っている。「僕は最初に『僕の家においでよ。食事でもして話そうよ』って言ったんだ。彼は不思議な人で、面白そうだったからね。それに、僕がそれまで一緒に仕事をしてきた人たちとはタイプが異なる人だったんだ。それから、彼は僕の招待を承諾してくれたのさ」
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