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カニエ・ウェストは、ニューヨークで行われたMTVビデオ・ミュージック・アウォーズの授賞式において長尺のスピーチを披露し、物議をかもしている“Famous”のミュージック・ビデオによる騒動についても触れている。

マディソン・スクウェア・ガーデンのステージに立ったカニエ・ウェストだが、受賞式の数日前にMTVはカニエ・ウェストに「思うがままに出来る」4分間の自由時間を許可しており、パフォーマンスをするのではないかという憶測も呼んでいた。

しかし、カニエ・ウェストはパフォーマンスは行わず、最新作『ザ・ライフ・オブ・パブロ』に収録の“Fade”のミュージック・ビデオ(現在、ストリーミング・サービスのタイダルにて限定配信中)を初公開している。

ミュージック・ビデオ封切の前置きとして、カニエ・ウェストはマイクに向かい、いくつかの話題に触れている。物議をかもしている“Famous”のミュージック・ビデオをめぐる騒動や、スティーヴ・ジョブスへの尊敬の念について語り、そしてチャンス・ザ・ラッパー、2チェインズ、ジェイデン・スミスらに言及し、彼らを「未来」と評している。

「俺がカニエ・ウェストだ。特に今年、こうやって話せることはとても最高な気分だよ」と、彼は口火を切っている。「ここに最新のミュージック・ビデオを披露しに来たんだけど、その前に話をさせてもらいたいんだ」

カニエ・ウェストはまず初めに、ドナルド・トランプやアナ・ウィンター、そして最も議論を呼んでいるテイラー・スウィフトなどのセレブリティたちが一緒に全裸でベッドに横たわっている様子を描いた“Famous”のミュージック・ビデオのコンセプトについて話している。

「このあと、“Famous”のミュージック・ビデオはビヨンセに負けてしまうかもしれないけど、でも俺はいつもビヨンセに受賞してほしいと思ってるから怒る気になれないな。これは俺たちの現在、俺たちの名声、テレビのなかの俺たちの姿を表現してるんだ。分かるだろ、大胆にもアナ・ウィンターをドナルド・トランプの隣にしたりとかさ。レイ・ジェイも入れてるんだぜ。これが名声ってことなんだよ。ほら、アンバー・ローズ、君のことも見えてるよ。俺の嫁は最高だ。こんなことを言うことを許してくる嫁ってそうはいないだろ。俺たちは同じボートに乗ってここまで来て、今はみんなで同じベッドの中ってわけだ。まあ、もしかしたらボートは別かもしれないけどね……でも、先週のことを考えると、シカゴで22人もの人が殺されてる。分かるかな、みんながさ、俺のところに来ては『なあ、マジでよ、テイラーに言えよ』みたいに言うんだけどね。俺はさ、すべての人の全部を愛してるんだ。だから、俺は彼女に電話したんだよ」

そしてカニエ・ウェストは、自身とスティーヴ・ジョブスやウォルト・ディズニーのような人物たちとを比較することを認めない「年配で裕福な人たち、いわゆる白人たち」を非難している。

「彼らは、スティーヴ・ジョブスやウォルト・ディズニーと自分を較べるなと言う……。そう、彼らは、このような人たちと自分を較べるなと言うんだ。俺は友達から、人々をダメにする重要な鍵が3つあると聞いたんだ。それは、尊敬の念を奪うこと、資源を奪うこと、そして、模範となる人物を奪うことだ。俺の模範となる人々はアーティスト/商人さ。名前を挙げられるのは、歴史上でも10人もいないよ。ハリー・S・トルーマン、ヘンリー・フォード、ハワード・ヒューズ、ウォルト・ディズニー、スティーヴ・ジョブス、そしてカニエ・ウェストだ」

最後に、カニエ・ウェストは式に参加していたチャンス・ザ・ラッパー、2チェインズとジェイデン・スミスを「未来」と評し、言葉を送っている。

「今夜、俺たちは楽しむために来てるんだ。俺は、俺のアイドル、パフ・ダディことショーン・“ディディ”・コムズの前に立っている。嫁のキム・カーダシアン・ウェストの前に立っている。俺は『未来』であるチャンス・ザ・ラッパー、2チェインズとジェイデン・スミスの前に立っている。兄弟たちよ、俺たちは紛れもなく人々に影響を与えている、思想的指導者なんだよ」

カニエ・ウェストのスピーチの全編はこちらから。

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