ナイン・インチ・ネイルズ、キュレーションを手掛ける新たなフェスティバルの詳細を発表

Photo: John Crawford

ナイン・インチ・ネイルズは映画やドラマの作曲家が出演する新たなフェスティバルを発表している。

ナイン・インチ・ネイルズは日本時間5月14日にソーシャル・メディアで「フューチャー・ルインズ」という言葉と共に新たな発表を予告していた。

今回、この種としては初開催となるフェスティバルの詳細が発表されている。フェスティバルはトレント・レズナーとアッティカス・ロスがキュレーションを手掛けるもので、ライヴ・ネイションが運営を手掛け、世界で最も影響力のある映画やドラマの作曲家たちがスクリーンの裏側からステージに登場することになるという。

フェスティバルは11月8日にロサンゼルスの乗馬センターで3ステージ制で開催される。

フェスティバルはこれまで聴いたことのないような環境に映画やドラマの音楽が持ち込まれる没入型体験になるとのことで、アーティストは「エレクトロニック・セットからライヴ・バンド、オーケストラまで、観客のために作品を再解釈して、大きなスウィングを見せる」ことになると説明されている。

トレント・レズナーとアッティカス・ロスはナイン・インチ・ネイルズの活動と共にこれまで映画の音楽を手掛けてきた輝かしい経歴があり、ドラマ『ウォッチメン』、映画『ゴーン・ガール』、『ドラゴン・タトゥーの女』、『ソーシャル・ネットワーク』、『ソウルフル・ワールド』などの音楽を担当している。

また、ルカ・グァダニーノ監督の映画『チャレンジャーズ』では2025年のアカデミー賞で最優秀作曲賞と最優秀歌曲賞にノミネートされており、ダニエル・クレイグ主演の『クィア/QUEER』の音楽も手掛けている。トレント・レズナーとアッティカス・ロスは『トロン：アレス』の音楽を担当することも決定している。

フューチャー・ルインズ・フェスティバルについてトレント・レズナーは「文字通り、音楽で観客に感動を与えることにかけては世界最高の人たちに、興味深いライヴの場で新しいストーリーを語る機会を与えるもの」と語っている。

トレント・レズナーは次のように続けている。「ヘッドライナーはいないし、ヒエラルキーもない。これは、もう二度と観ることができないかもしれないことをやってくれる才人による豪華ラインナップなんだ」

ラインナップにはダニー・エルフマン、ジョン・カーペンター、ヒドゥル・グドナドッティル、クリストバル・タピア・デ・ヴィアー、カイル・ディクソン、マイケル・スタインのほか、クエストラヴも含まれている。

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ラインナップは以下の通り。

Cristobal Tapia de Veer (Babygirl, Smile, The White Lotus, Black Mirror, Utopia (UK), Philip K. Dick’s Electric Dreams, Ponyboi, The Third Day, National Treasure (UK), The Girl With All The Gifts, Humans)

Ben Salisbury & Geoff Barrow (Ex Machina, Civil War, Men, Drokk, Annihilation, Luce, Free Fire, Black Mirror, Devs)

Danny Elfman (Batman, Pee-Wee’s Big Adventure, Edward Scissorhands, The Nightmare Before Christmas, Beetlejuice, Men in Black, Good Will Hunting, Charlie & The Chocolate Factory, Big Fish, Alice In Wonderland, Spider-Man, Milk)

Claudio Simonetti’s Goblin (Suspiria, Profondo Rosso/Deep Red, Dawn of the Dead, Demons, Tenebrae, Phenomena, Opera)

Hildur Guðnadóttir (Joker, Chernobyl, A Haunting in Venice, Sicario: Day of the Soldado, Mary Magdalene, Tár, 28 Years Later: The Bone Temple, Women Talking, Hedda)

A performance of Howard Shore’s score of David Cronenberg’s Crash

Isobel Waller-Bridge (Munich: The Edge of War, Emma., Black Mirror, I Came By, Wicked Little Letters, Fleabag, The Lesson, The Boy, the Mole, the Fox and the Horse, Magpie, Sweetpea)

John Carpenter (Halloween, They Live, The Thing, Christine, Escape From New York)

Kyle Dixon & Michael Stein (Stranger Things, Lost in the Night, The Hole in the Fence, Spheres, Native Son, Butterfly, Retaliators, Valley of the Boom)

Mark Mothersbaugh (The Life Aquatic, The Royal Tenenbaums, Rushmore, Bottle Rocket, Rugrats, The Lego Movie, A Minecraft Movie, Cocaine Bear, Thor: Ragnarok)

Questlove (presents the score works of Curtis Mayfield)

Robert Aiki Aubrey Lowe (Candyman, Master, Telemarketers, The Color of Care, Grasshopper Republic, Power, Unvion, Seeds, Life After)

Tamar-kali (Mudbound, Shirley, The Assistant, The Fire Inside, The Last Thing He Wanted, Come Sunday, Palmer, The Lie, Little Richard: I am Everything)

Terence Blanchard (BlacKkKlansman, Malcolm X, Inside Man, Da 5 Bloods, When the Levees Broke, One Night in Miami, The Woman King, Perry Mason)

Trent Reznor & Atticus Ross (The Social Network, Watchmen, Gone Girl, Soul, The Girl with the Dragon Tattoo, Challengers, Empire of Light, Waves, The Vietnam War, Mank, The Killer)

Volker Bertelmann AKA Hauschka (All Quiet on the Western Front, Conclave, Lion, The Amateur, Dune: Prophecy, The Day of the Jackal, Hollywoodgate, Adrift, War Sailor, The Old Guard, Stowaway, Patrick Melrose)

今年1月、ナイン・インチ・ネイルズは「ピール・イット・バック」と題した大規模なヨーロッパ＆北米ツアーを行うことを発表している。

ナイン・インチ・ネイルズがライヴを行うのは2022年以来となっており、ツアーは6月15日にダブリンの3アリーナで行われる公演から始まり、マンチェスターのコープ・ライヴ公演、ロンドンのO2アリーナ公演がそれに続くこととなる。ツアーはボーイズ・ノイズがサポート・アクトを務める。

昨年12月、トレント・レズナーはインタヴューで新曲に取り組んでいることを明かしている。「運転席に戻る準備はできているよ」

ナイン・インチ・ネイルズは2018年発表のアルバム『バッド・ウィッチ』に続くアンビエントのダブル・アルバム『ゴースツ V-VI』を2020年にサプライズでリリースしている。