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マンチェスター・ユナイテッドは「北のウェンブリー・スタジアム」と称される10万席のスタジアムを建設することを発表している。

新スタジアムはオールド・トラッフォードのエリアに建設されるもので、チームは過去115年にわたって使用してきた本拠地を離れることになる。新スタジアムは旧スタジアムに隣接するクラブ所有の土地に建設される予定で、74000人観客収容の旧スタジアムを大幅に上回ることとなる。

マンチェスター・ユナイテッドは新スタジアムの建設に5年がかかると見ており、最終的にはグレーター・マンチェスターに92000人の雇用と17000戸の住宅を創出することとなり、地域の成長の原動力になると述べている。

「今日は再開発されるオールド・トラッフォードの中心に世界最高のサッカー・スタジアムになるものを提供する途轍もない歩みの始まりの日です」とマンチェスター・ユナイテッドのオーナーの一人であるジム・ラトクリフは『ガーディアン』紙に語っている。

「我々の現在のスタジアムは過去115年間にわたって本拠地の役割を見事に果たしてきましたが、世界のスポーツ界で最高のアリーナとしては遅れをとっています。既存の敷地の隣りに建設することでオールド・トラッフォードのエッセンスを守りつつ、歴史的な本拠地からほど近い場所にファン体験を一変させる最新鋭のスタジアムを建設します」

ジム・ラトクリフは次のように続けている。「ウェンブリー・スタジアム、O2アリーナ、オリンピック村など、ロンドンで見られるようなものは北部にありません。今回のスタジアムはイングランド北部では初めてのスケールになります」

レイチェル・リーヴス財務省も今年1月に新スタジアムの計画を支持することを表明している。しかし、政府がどのような形でこのプロジェクトを支援するかは明言していない。

グレーター・マンチェスターの市長であるアンディ・バーナムも支持を表明している。「うまくいけば、その再開発効果は2012年のロンドンよりも大きく、素晴らしいものになるでしょう。マンチェスター・ユナイテッドであれば世界最高のサッカー・スタジアムがあるべきですし、できるはずです」

新スタジアムのデザインは建築家のノーマン・フォスターが手掛けており、スタジアム全体に「巨大な傘」をかけ、新たな公共広場は「トラファルガー広場の2倍の大きさ」になると評されている。

ウェンブリー・スタジアムよりも収容人数が多く、5年後に完成する予定だが、マンチェスター・ユナイテッドのサポーター組合からは懸念の声も上がっている。組合の代表はチケット代の高騰、雰囲気の破壊に繋がるのではないか、20年間クラブの足かせとなってきた負債が続いてしまうのではないかという声を紹介している。

新スタジアムでは様々なライヴも開催されると見られていて、これまでマンチェスターでのスタジアム公演はランカシャー・カントリー・クリケット・グラウンドで開催されており、グリーン・デイフー・ファイターズ、アークティック・モンキーズ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ハリー・スタイルズ、リアム・ギャラガー、ビヨンセらが公演を行っている。

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