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Photo: GETTY
ニューヨーク・ドールズのフロントマンであるデヴィッド・ヨハンセンが亡くなった。享年75歳だった。
訃報は娘のリア・ヘネシーによって発表されており、ニューヨークの自宅で現地時間2月28日に亡くなったという。デヴィッド・ヨハンセンは2020年にステージ4のガンと診断されていた。
ニューヨーク・ドールズのシンガーとしてデヴィッド・ヨハンセンはパンク・ロックを定義することになる世界観を形成するにあたって重要な役割を果たしており、グラムとハード・ロックの要素を独自の反体制的なアティテュードと融合させることで、新たな世代の音楽ファンから反響を受けることとなった。
1950年1月9日にスタテン・アイランドで生まれたデヴィッド・ヨハンセンは60年代後半にヴァガボンド・ミッショナリーズというバンドで音楽キャリアを始め、1971年にニューヨーク・ドールズに加入している。
ニューヨーク・ドールズは多くの影響を与えることになった2枚のアルバム、1973年発表の『ニューヨーク・ドールズ』、1974年発表の『悪徳のジャングル』をリリースして、1976年に解散しており、2004年まで再結成することはなかった。
デヴィッド・ヨハンセンはザ・フーのオープニングを務めるなどソロとして成功を収めたが、80年代後半には『サタデー・ナイト・ライヴ』のハウス・バンドと定期的にパフォーマンスを行うラウンジ・シンガー、バスター・ポインデクスターという名義に転向しており、1987年には“Hot Hot Hot”というヒット曲をリリースしている。
デヴィッド・ヨハンセンは俳優としてのキャリアにも乗り出し、最もよく知られているのはビル・マーレイと共演した1988年公開の映画『3人のゴースト』となっている。他にも『のるかそるか』、『Mr.ベビーシッター』、『ピートとピートの冒険』といった映画やドラマに出演している。
訃報を受けて音楽界からは追悼の声が寄せられており、スティーヴ・ヴァン・ザントは次のように述べている。「この業界で最もユニークな伝説の一人であり、とても素晴らしい友人だった。唯一無二の存在だ」
ニューヨーク・ドールズの大ファンとして知られるモリッシーは自身のウェブサイトにデヴィッド・ヨハンセンの写真を掲載して、タイトルに「All hollow(完全に空っぽだ)」と記している。
数週間前、デヴィッド・ヨハンセンは公表したガンについて金銭的な支援が集まったことについて感謝の思いを述べていた。「やあ、みんな。資金集めで大きなブーストをもたらしてくれたみなさんに感謝したかったんだ……私は今まで助けを求めたことがなかったんだけど、最近、妻のマーラが窮地に陥ったときに助けを求めることの素晴らしさを教えてくれたんだ。そでやってみたんだ。見事にうまくいったみたいだね」
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