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Photo: 1972 MPL Communications Ltd
ポール・マッカートニーは『ウイングス:ザ・ストーリー・オブ・ア・バンド・オン・ザ・ラン』という書籍が刊行されることが決定している。
11月4日に刊行される本書はポール・マッカートニーがザ・ビートルズの巨大な成功の後、1971年にリンダ・マッカートニー、デニー・レインと共に結成したウイングスについて語られたものになるという。
「20世紀後半のサウンドトラックを形成することになった楽曲、コラボレーション、パフォーマンスを熱狂的かつ立体的に称賛していく」と説明されている本書はポール・マッカートニーをはじめとするバンド周辺の主要人物による50万語以上のインタヴューが掲載される。
本書はアルバムを通してバンドが与えた影響を探り、キャリアを通してラインナップの変遷を追ったものとなり、ナイジェリアで強盗に襲われた時やイギリスの大学のホールにサプライズで登場した時など、様々なエピソードが披露され、“Let ‘Em In”、“Live And Let Die”、“Band On The Run”といった名曲が書かれた時のことも振り返る内容となっている。
『ウイングス:ザ・ストーリー・オブ・ア・バンド・オン・ザ・ラン』には100点以上の写真も掲載され、その多くはこれまで未公開のものとなっている。「音楽を巡る概況と趣味嗜好が社会的な視座と共に分岐し始めたザ・ビートルズの解散直後の状況と世界に与えた大きな影響に新しい光を当てていきます」と説明文には記されている。
ポール・マッカートニーは本書について次のように語っている。「この本を通してウイングスの頃に戻って、僕らの向こう見ずな冒険の一部を追体験できることをとても嬉しく思うよ」
「ザ・ビートルズの後、一からスタートするなんてクレイジーだと感じたこともあった。難しい時期もあったし、自分の決断に疑問を感じることも度々だった。でも、状況がよくなっていくにつれて、『よし。これはいいぞ』と思えるようになった。ウイングスはいいバンドになれると証明したんだ。ザ・ビートルズと同じように大勢の観客の前で演奏して、違った形で影響を与えることになったわけだけど、すごく楽しかったよ」
ウイングスについては1975年発表のアルバム『ヴィーナス・アンド・マース』がリリースから50周年を記念して再発されることが決定している。ウイングスにとって通算4作目となるアルバムはハーフ・スピード・マスターのスペシャル・エディションが3月21日にリリースされる。
アルバム『ヴィーナス・アンド・マース』は「ウイングス・オーヴァー・ザ・ワールド」ツアーに先立ってリリースされた作品で、同作からのシングル“Listen To What The Man Said”は全米シングル・チャートで1位を獲得している。アルバムにはライヴでファンに人気の楽曲“Letting Go”も収録されている。
ポール・マッカートニーは2025年の新年の抱負としてアルバムを完成させることだとして次のように語っている。
「一つはアルバムを完成させることだね。たくさんの曲に取り組んできたんだけど、ツアーのために中断せざるを得なかった。だから、またそれに取り掛かって、そうした多くの曲を完成させたいね。そんな感じかな。だから、新年の抱負はアルバムを完成させることだね」
また、ポール・マッカートニーは著作権法の改正案を批判して、もしそれが実現すれば、AIがアーティストから搾取することを可能にし、「創造性の喪失」につながると述べており、エルトン・ジョンもこの意見を支持している。
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