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マッシヴ・アタックは2025年のコーチェラ・フェスティバルのオファーを断った理由について語っている。

ロバート・デル・ナジャは長年コラボレーションしているマーク・ドンと共に『NME』のインタヴューを受けており、現在行っている気候危機への取り組みについて語っている。

その中ではヘッドライナーを務めたリヴァプールの「気候アクション・アクセラレーター」だというアクト1.5のことも振り返っている。リヴァプールは国連によって文化セクターの脱炭素化において初の「アクセラレーター・シティ」に選出されている。アイドルズやナイル・ロジャースが出演したライヴは環境に優しいライヴの開催方法を模索するもので、クリーンな再生エネルギーが使われている。

マッシヴ・アタックは気候変動への取り組みが25周年になることを記念したアクト1.5のライヴとしてブリストル・ダウンも開催しており、キラー・マイク、ランカム、サム・モートン、DJミロらが出演している。

今回、『NME』のインタヴューでロバート・デル・ナジャとマーク・ドンはライヴを決定する際に気候変動を念頭に置き続けていること、そしてそのためにいくつかのオファーを断っていることについて明かしている。

「来年のコーチェラ・フェスティバルも断ったんだ。まただったしね。一度出演したことがあったから、一度で十分だと思ったんだよ」とロバート・デル・ナジャは語っている。

「(開催地が)パーム・スプリングスだろ。砂漠に造られたゴルフ・リゾートで、スプリンクラー・システムが動いていて、公共の水道が使われている。おかしいだろ。人間の営みで最も滑稽なものを見たいなら、あそこにある」

ロバート・デル・ナジャはマッシヴ・アタックとしてラスベガスでの連続公演を行わない理由についても説明している。「ラスベガスでアーティストが連続公演をやるのも悩ましい問題だよね。というのも、飛行機で行くところだからね」とロバート・デル・ナジャは語っている。「ラスベガスにはそうじゃないといけない。ラスベガスで2〜3年やろうと思うと、スコープ3(二酸化炭素の間接排出量)を促進してしまうことになるんだ」

「自分には関係ないなんて言えない。ラスベガスにいるわけだからね。そのことには頭を悩ませているんだ」

ロバート・デル・ナジャは新曲をはじめ、環境を意識したライヴ活動を含めマッシヴ・アタックの今後についても語っている。

「4年間ぐらい寝かせている曲もあるんだ。来年にはリリースして、いくつかライヴもやれたらと思っているよ」とロバート・デル・ナジャは語っている。「アクト1.5で間違いなく自分たちの基準はできたわけだから、それは貫くつもりだよ。レース・トゥ・ゼロ(※2030年までに温室効果ガスの排出量を半減させ、遅くとも2050年までに実質ゼロにすることを目指す活動)を目指すアーティストとして認識されたいからね。それは貫いていくよ」

マッシヴ・アタックはビリー・アイリッシュのヨーロッパ・ツアー中に彼女とコラボレーションする可能性があることも示唆している。

「(母親の)マギー・ベアードはC40の活動を行っているマーク・ワトソンに連絡してきて、『ビリー・アイリッシュのヨーロッパ・ツアーでアクト1.5を適用するにはどうすればできるの?』と言っていたんだ」

「ビリー・アイリッシュのヨーロッパ・ツアーで突破口を開くのは鉄道だと思う。トレインラインと契約について話をしているところなんだ」とロバート・デル・ナジャは続けている。「ヨーロッパ全体でディスカウントするのはどうだろう?という話をしていて、そうすればビリー・アイリッシュは『ライヴのチケットを持っているなら、このディスカウント・コードを使えて、鉄道で来られる』と言うことができるからね」

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