アイアン・メイデンのフロントマンであるブルース・ディッキンソンは咽頭ガンで闘病していた時に新しいシンガーを見つける心づもりだったことを明かしている。
ブルース・ディッキンソンは2014年に咽頭ガンならびに舌ガンと診断されて、2015年に「ゴルフボール」大のサイズになった舌ガンの化学療法を受けている。その結果、2015年5月にガンは寛解しており、アイアン・メイデンへの復帰に向けた取り組みを始めている。
しかし、ポッドキャスト『リッチ・ポール』に出演したブルース・ディッキンソンはバンドを脱退して、後任のシンガーを見つける準備をしていたと明かしており、そうすればバンドはパフォーマンスを続けられると考えていたと語っている。
「咽頭ガンと聞いて、最後に頭に浮かんだのは『また歌えるだろうか』ということだった。まず思ったのは『これを乗り越えて、生きていられるだろうか?』というほうだった。『また歌えるか?』というのは最後だった。『治療が全部終わったら、その段階に行ける。そうすれば、歌おうとすることを始められる』と思った」
ブルース・ディッキンソンは次のように続けている。「それで私は自分はアイアン・メイデンともう歌えないかもしれないということを受け入れる準備をし始めた。歌えるかもしれないし、発声できれば、違う形でも歌えるかもしれない。でも、アイアン・メイデンで歌っているように歌えないのであれば、良い後任を探す手助けをしようと思ったんだ。音楽は神聖なものだからね」
ブルース・ディッキンソンは有り難いことにすぐにアイアン・メイデンのために必要な歌唱力を取り戻すことができ、バンドは2016年から今年にかけて様々なツアーを行っている。
アイアン・メイデンについては先日、元ヴォーカリストであるポール・ディアノが亡くなっている。ポール・ディアノはドラマーのダグ・サンプソンの紹介を受けて1978年にヴォーカリストとしてアイアン・メイデンに加入し、初期の2枚のアルバム『鋼鉄の処女』と『キラーズ』に参加している。
アイアン・メイデンはソーシャル・メディアでポール・ディアノの貢献について「バンドとして50年近く旅する道筋をつける手助けをしてくれた」として、「そのパイオニアとしての存在感は我々だけでなく、世界中のファンから忘れられることはないだろう」と述べている。
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