エレクトリック・ライト・オーケストラのキーボディストだったリチャード・タンディが亡くなった。享年76歳だった。
エレクトリック・ライト・オーケストラのジェフ・リンは訃報を現地時間5月1日にソーシャル・メディアで発表している。「大きな悲しみと共に長年のコラボレーターであり、親愛なる友人であるリチャード・タンディが亡くなったことをお伝えします。彼は並外れたミュージシャンにして友人であり、一緒に過ごした生涯の思い出を大切にしていくでしょう」
リチャード・タンディの死因については現時点で明らかにされていない。
It is with great sadness that I share the news of the passing of my long-time collaborator and dear friend Richard Tandy. He was a remarkable musician & friend and I’ll cherish the lifetime of memories we had together.
Sending all my love to Sheila & the Tandy family.
Jeff… pic.twitter.com/beOF3JR39E— Jeff Lynne's ELO (@JeffLynnesELO) May 1, 2024
リチャード・タンディはデビュー・アルバムがリリースされた後の1972年にエレクトリック・ライト・オーケストラに加入しており、当初はベースを担当していたが、その後キーボーディストとして正式メンバーとなっている。
バンドはラインナップの変更がありながらも、リチャード・タンディはジェフ・リン、ドラマーのベヴ・ベヴァンと共に中心的メンバーとして1986年の解散まで在籍している。リチャード・タンディは長年在籍したメンバーとしてジェフ・リン以外で唯一2000年の再結成にも参加しており、2017年にはロックの殿堂入りを果たしている。
リチャード・タンディはエレクトリック・ライト・オーケストラのヒット曲の貢献でもよく知られており、
“Mr. Blue Sky”、オリヴィア・ニュートン・ジョンとの“Xanadu”、“Evil Woman”、“Telephone Line”、“Strange Magic”といった曲にも参加している。
ジェフ・リンとリチャード・タンディは映画『エレクトリック・ドリーム』のサウンドトラックなど、エレクトリック・ライト・オーケストラ以外のプロジェクトでもコラボレーションを行っている。2015年のグラミー賞授賞式ではジェフ・リンとリチャード・タンディはエド・シーランと共に“Evil Woman”と“Mr. Blue Sky”を披露している。
1985年にリチャード・タンディはエレクトリック・ライト・オーケストラのツアー・メンバーであったデイヴ・モーガンやマーティン・スミスと共にタンディ・モーガン・バンドも結成している。1985年にタンディ・モーガン・バンドはコンセプト・アルバム『アースライズ』をリリースしている。
(2/2) Playing a range of keyboard instruments, his riffs provided the foundation for hits like “Mr. Blue Sky” and “Evil Woman.” Tandy was crucial in ELO’s creation of a realm where rock and classical music could exist together.
— Rock Hall (@rockhall) May 2, 2024
リチャード・タンディの訃報を受けてロックの殿堂は次のように追悼の意を評している。「2017年にロックの殿堂入りを果たしたエレクトリック・ライト・オーケストラのサウンドにとってリチャード・タンディは欠かせない存在でした。様々な鍵盤楽器の演奏を通して、彼のリフは“Mr. Blue Sky”や“Evil Woman”といったヒット曲の礎になりました。エレクトリック・ライト・オーケストラがロックとクラシック音楽が共に存在できる領域を創造するにあたって決定的な存在だったのです」
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