ザ・フーのギタリストであるピート・タウンゼントは新たなインタヴューで「這いつくばって死ぬ」前に「最後」のやるべきことが残っていると語っている。
『ニューヨーク・タイムズ』紙のインタヴューでピート・タウンゼントはザ・フーの新曲について尋ねられている。『ニューヨーク・タイムズ』紙はザ・フーが1983年以降、2枚のアルバムしかリリースしておらず、ソロ・アルバムも最新作は1993年のリリースであることも指摘している。
新曲を作りたいかと訊かれたピート・タウンゼントは肯定的に答え、ザ・フーとして最後のワールド・ツアーをやりたいと語っている。
「やりたいし、そうすると思うよ」とピート・タウンゼントは新曲を作ることについて語っている。「世界中のあらゆる地域で最後のツアーがあると僕としては思っていて、その後に這いつくばって死ぬんだろうね。ザ・フーと演奏しても、すごく楽しいというわけじゃない。正直に言えば、お金のためにツアーをやっているところはある。私の日常生活というのはかなりお金のかかるものだしね」
「そうした時期も私はずっと創造性に溢れていたし、曲を作っていたんだけど、リリースする必要性を感じなかったんだ。そして、あくまで私的なものとするなら、みんなが気に入ってくれているかは関係ない。『ホワイト・シティ』が出て、売れ行きが悪かった時、『どうでもいいや』と思ったんだ。自分ほど誰も私のことを求めていない。昔のピート・タウンゼントを求めているんだよ」
「AC/DCは50枚のアルバムを出しているけど、彼らのアルバムは全部同じだ。ザ・フーはそういうやり方じゃない。僕らはアイディアのバンドなんだよ」
ピート・タウンゼントは次のように続けている。「ザ・フーとは若いふりをして80歳のロジャー・ダルトリーとピート・タウンゼントがステージに上がるものじゃない。18歳、19歳だった1964年の僕ら4人なんだ。ザ・フーの神話が観たければ、アヴァターによるライヴを待ってもらうことだね。いいものになるはずだよ」
昨年、ロジャー・ダルトリーはザ・フーの今後について語り、「人生の一部が終わる」ことには「満足している」と語っている。
ロジャー・ダルトリーは『ザ・タイムズ』紙でバンドの状況について語り、ピート・タウンゼントと一緒にバンドを終わらせる決断を最終的にはしなければならないと述べている。しかし、現在のところ、ステージに戻ることは急いでいないとしている。
「曲は書いてないんだ。まったくね。腰を据えて、ミーティングをやる必要はあるけど、今は人生の一部が終わろうとしていることに満足しているんだよ」とロジャー・ダルトリーは語っている。
一昨年12月、ピート・タウンゼントはザ・フーが次にどこに向かうかについて話をするつもりだと語っていた。ザ・フーは一昨年の夏にサンドリンガム・エステートで直近のライヴを行っている。
「ロジャー・ダルトリーと僕でランチに行って、次にどうするかについて話をするタイミングだね。というのも、サンドリンガム・エステートの公演はある時期の終わりだとは思ったけど、何かの終わりという感じではなかったからね」
「何が実現可能か、何が儲かるか、何が楽しいかの問題だと思う」とピート・タウンゼントは続けている。「だから、ロジャー・ダルトリーに連絡をして、話をして、どうするか見てみようと言ってみるよ」
先日、ロジャー・ダルトリーはティーンエイジ・キャンサー・トラスト・コンサートのキュレイターの座を降りることを発表している。
ティーンエイジ・キャンサー・トラスト・コンサートは2000年からロイヤル・アルバート・ホールで開催されてきた。新型コロナウイルスのパンデミックのために2020年と2021年は休催されている。開始以来、チケット収入で3200万ポンド(約58億円)以上の資金が小児ガン治療に寄付されている。
今年のティーンエイジ・キャンサー・トラストもロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われており、ノエル・ギャラガーやケミカル・ブラザーズによってチャリティのコンサートが行われている。
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