メタリカのドラマーであるラーズ・ウルリッヒの父親であるトーベン・ウルリッヒが亡くなった。享年95歳だった。
ラーズ・ウルリッヒはソーシャル・メディアで訃報を発表している。死因については記事執筆時点で明かされていない。ラーズ・ウルリッヒは次のように述べている。「95年に及ぶ冒険、独自の体験、好奇心、限界への挑戦、現状打破、テニス、音楽、アート、執筆、そしてデンマーク人としての天邪鬼な姿勢」
ラーズ・ウルリッヒは次のように続けている。「際限のない感謝を。愛しているよ、父さん」
デンマークで1928年10月4日に生まれたトーベン・ウルリッヒはプロのテニス選手、映像作家、ミュージシャン、ジャーナリスト、画家として活動してきた。1940年代から1980年代までプロのテニス選手として活動し、音楽、映画、ジャーナリズムなど様々な芸術活動も行っている。プロのテニス選手としてはトーナメントにも出場しており、1953年のシュトゥットガルト・オープンでは優勝している。また、優勝はないものの、デビス・カップには100試合以上対戦している。
テニス以外ではトーベン・ウルリッヒはジャズを好んでいて、ロイター通信で見習いとして働き、デンマークのジャズ雑誌に寄稿していた。1950年代にはニューオーリンズに影響を受けたジャズ・バンドを結成して、クラリネットを担当していた。2005年にはニルヴァーナと仕事をしたロリ・ゴールドストン、アンジェリーナ・バルドス、ジェイソン・スコットらと共に即興の音楽グループ、インステッド・オブを結成している。92歳の2021年にはロリ・ゴールドストンとの『オークランド・モーメンツ』というアルバムもリリースされている。
トーベン・ウルリッヒは1988年公開の『The Ball And The Wall with Gil de Kermadec』と2002年公開の『Body & Being: Before The Wall with Rick New and Molly Martin』という2本の映画を共同監督している。トーベン・ウルリッヒはヨルゲン・レスが監督した1969年公開の『モーション・ピクチャー』、1986年公開の『モーメンツ・オブ・プレイ』にも出演している。
トーベン・ウルリッヒは映画『メタリカ:真実の瞬間』で曲が水準に達してないから、全曲を消してしまえばいいと言ったことでメタリカ・ファンからも愛される存在だった。
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