レディオヘッドのフロントマンであるトム・ヨークは“Fake Plastic Trees”を初めて聴き返した時に泣いたことを認めている。
米『ローリング・ストーン』誌によるジェイソン・トーマス・ゴードンの近刊『ザ・シンガーズ・トーク』の抜粋で、トム・ヨークは1995年発表の『ザ・ベンズ』をレコーディングしている時にジェフ・バックリィと会ったことが自分の声と折り合いをつける手助けになったと説明している。
トム・ヨークは次のように語っている。「2枚目のアルバム(『ザ・ベンズ』)をやっている時に亡くなる前にジェフ・バックリィに会いに行ったんだ。あの人も『これでいいのか?』と思わせてくれた人だった。隠すことにしていた自分の弱い部分を思い出させてくれた。“Fake Plastic Trees”を一人で録り始めて、みんなで一緒に聴いたんだけど、他の人たちは『使おう』と言ったんだけど、僕は『いやいや、使えないよ。繊細過ぎる。あまりにも僕が出ているからね』と言ったんだ」
“Fake Plastic Trees”を初めて聴き返した時に泣いたのかと訊かれて、トム・ヨークは次のように答えている。「ああ、間違いないよ。というのも、レコーディングしている時に、ある感覚に襲われていたんだけど、気付いていないのは自分のことなんだよね。自分のアイデンティティに気付いていなかったんだよ。だから、瞑想みたいなものだった」
「演奏をしている時も、うまくいった時はそれを超えていく感覚のようなものがある。自分でも自分の弱さに気付いていなくて、そこから離れて戻ってくる。それは初めて鏡で自分自身を見た時のようで、驚かされるんだ」
このインタヴューでトム・ヨークはニール・ヤングに似た声をどのように受け入れていったかについても語っている。
先日、ザ・スマイルは2023年最初の楽曲となる新曲“Bending Hectic”をリリースしている。“Bending Hectic”は今後のリリースには収録されず、独立したシングルになるという。音源はアビイ・ロード・スタジオでレコーディングされている。
一方、ドラマーのフィル・セルウェイはレディオヘッドの今後の動きについて「今後の予定について話をしている」と語っている。
「集まって、今後の予定について話をしているよ。でも、当面はみんな他のプロジェクトがあって、それをきちんとやり遂げたいと思っているんだ。僕ら5人の間には何らかの形で音楽を作りたいという共通の気持ちがある。僕らはそうした音楽的関係を大切にしているし、それが38年間続いてきた。それは、いまだに重要なものだよ」
レディオヘッドが次にどんな方向に進むかについてアイディアを訊かれると、フィル・セルウェイは次のように答えている。「一緒に部屋に集まってみないと、その点に関してはまったく分からないね。かなりやらないと確固たる方向性は見えてこない。一言で言うと、要確認という感じだね」
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