ペイヴメントの最初のドラマーだったギャリー・ヤングが亡くなった。享年70歳だった。
ギャリー・ヤングの訃報はスティーヴン・マルクマスによってソーシャル・メディアで発表されている。スコット・カンバーグ、マーク・イボルド、ボブ・ナスタノヴィッチと共にペイヴメントを組んでいるスティーヴン・マルクマスは次のように述べている。「ギャリー・ヤングが今日亡くなったんだ。ギャリーのペイヴメントのドラムは『ワン・テイクでバッチリ』だった。本当に完璧だったよ。安らかに」
ギャリー・ヤングの死因については現時点で明らかになっていない。
Gary Young passed on today
.. . Gary’s pavement drums were “one take and hit record”…. Nailed it so well
rip
— Stephen malkmus (@dronecoma) August 18, 2023
ペイヴメントの公式ツイッターはスティーヴン・マルクマスが演奏する中で逆立ちをするギャリー・ヤングの昔の写真を投稿している。
— PAVEMENT (@pavement_band) August 18, 2023
ペイヴメントはギャリー・ヤングの訃報を受けて、長文の声明も発表している。
「彼はロックンロール・バンドでドラムを叩くのにうってつけの人物だった。彼はキース・ムーン・ドラマー学校の出身だった。公立校じゃない。でも、ギャリー・ヤングは優秀な成績でそこを卒業した」
「彼を知る誰しもにとって彼は恐れ知らずの火の玉だった。ライヴをやることに対する彼の熱意は容赦なく断固としたものだった。彼は私たちが知る限り最高の語り部であり、独自の人を見る目を持っていた」
「ギャリーは緊張感を好んでいた。人を興奮させて、不安にさせることが好きで、その両方ができた。僕らは彼を迎え入れ、彼は考えもしなかったことを無数に教えてくれた。彼は教育者だった。ある意味、私たちは彼の弟子だった」
「ギャリーがいなければ、多くの人たちが僕らのことを知ることもなかっただろう。彼は最高の見世物小屋だった。彼は人を惹きつけ、マジカルで、危険だった。僕らは自分たちにいなかった叔父や歳上の兄のようにも思っていた。でも、彼は『ザ・ロッティング・マン』ことギャリーとして希少種だった」
ペイヴメントは次のように締めくくっている。「愛しているよ、ギャリー。屋根の上で逆立ちをしたり、ハイハットのシンバルを噛んだり、プールの底で溺れたふりをしたり、警察が彼に向けて撃った銃弾をよけたりしたことを僕らは知っている。恐れることはない。プラントマン(※ギャリー・ヤングの愛称)はペイヴメントがステージに上がる度に生きているし、それは今後も続いていくだろう」
スティーヴン・マルクマスとスコット・カンバーグはペイヴメントを1980年代末に結成し、レコーディングをしようとギャリー・ヤングの「ラウダー・ザン・ユー・シンク・スタジオ」を予約したことで、ドラマーのいなかった彼らのためにドラムを叩いている。そうして、ギャリー・ヤングは彼らとジャム・セッションをするようになり、最終的にドラマーとなっている。
ギャリー・ヤングは1989年から1993年までペイヴメントに在籍し、2010年に行われた2公演にも参加している。ギャリー・ヤングの在籍時にペイヴメントは4枚のEPとデビュー・アルバム『スランティッド・アンド・エンチャンティッド』をリリースしている。
ギャリー・ヤングはペイヴメントを脱退した後、3枚のアルバム『ホスピタル』、『シングス・ウィ・ドゥ・フォー・ユー』、『ザ・グレイ・アルバム』をリリースしている。
今年3月に行われたSXSWではジェド・I・ローゼンバーグが監督したギャリー・ヤングのドキュメンタリー『ラウダー・ザン・ユー・シンク』が公開されている。
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