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ダフト・パンクのトーマ・バンガルテルはダフト・パンク以降のキャリアについて語り、解散の理由についても言及している。

ギ=マニュエル・ド・オメン=クリストと共にダフト・パンクとして活動してきたトーマ・バンガルテルは新たなインタヴューでテクノロジーを取り入れたサウンドから距離を置きたかったと説明している。

「ダフト・パンクはロボットのキャラクターと共に現実とフィクションの境界を曖昧にするプロジェクトだった」とトーマ・バンガルテルはBBCに語っている。「僕とギ=マニュエル・ド・オメン=クリストにとって続いている間は物語を台無しにしないというのが非常に重要なポイントだった」

トーマ・バンガルテルは次のように続けている。「ツールとしてのテクノロジーのことは好きだけれど、機械と自分たちの関係の本質的な部分には恐怖を感じている部分もあるんだ。今回、物語が終わったことで、人間をベースにした、アルゴリズム的ではない創作プロセスの一片を見せることに興味を感じたんだよ」

エレクトロニック主体の音楽から距離を置くことになった理由の一部にはAIの台頭、クリエイティヴ面への影響が増加していることもあるという。

「人工知能の台頭で懸念しているのは音楽制作への利用を超えたものになることなんだ」とトーマ・バンガルテルは語り、一部のファンはダフト・パンクの意図を誤解していると説明している。

「ダフト・パンクで僕らは機械には感じることができないけど、人間には感じることのできる、心動かすものを表現するために機械を使ってきた。僕らは常に人間側に立っていて、機械の側に立ったことはなかった。キャラクターとしては愛しているけど、2023年、僕らの住むこの世界で最もなりたくないのはロボットなんだよ」

トーマ・バンガルテルとギ=マニュエル・ド・オメン=クリストは2021年にダフト・パンクを解散することを発表している。

解散後、トーマ・バンガルテルは20年ぶりとなる正式なソロ・アルバム『ミソロジーズ』をリリースすることを発表している。

4月7日にリリースされるアルバムからは“Le Minotaure”と“L’Accouchement”が公開されている。オーケストラによる本作についてトーマ・バンガルテルは母親と叔母がダンサーで、叔父が振付師と、アートに近い家庭だったことから、このプロジェクトに惹かれたと語っている。

「母は20年ぐらい前に亡くなったけど、この世界に戻ることは僕の人生のある時期に結びついていることなんだ。ノスタルジアも入っているけれど、同時に新しい冒険でもあるんだよ」

「それと、増幅するために電気を必要としない音楽を書くというアイディアが気に入ったんだ。僕と五線譜さえあればできるんだ」

ダフト・パンクについてはその栄光の軌跡や彼らが変えたエレクトロニック・ミュージック・シーンの光景を掘り下げる書籍『アフター・ダフト(原題)』が刊行されることも決定している。本書にはフランツ・フェルディナンド、CSS、ディスクロージャー、ポーター・ロビンソンなど、50組以上のアーティストが参加することが明らかになっている。

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