パラモアのヴォーカリストであるヘイリー・ウィリアムスは2000年代のエモ・シーンが「バラ色」だったかのように振り返られていると語っている。
『NME』のロング・インタヴューを受けたパラモアは待望の通算6作目となる新作『ディス・イズ・ホワイ』を2月10日にリリースしている。
2000年代にパラモアは2005年発表の『オール・ウィ・ノウ・イズ・フォーリング』、2007年発表の『ライオット』、2009年発表の『ブラン・ニュー・アイズ』という3枚のアルバムをリリースしており、マイ・ケミカル・ロマンスやフォール・アウト・ボーイと並んでエモ/パンク・シーンで最も重要なバンドの一つと見なされていた。
昨年10月、パラモアは「過去20年のエモとロックの決定版ラインナップ」と評されたホエン・ウィ・ワー・ヤング・フェスティバルでヘッドライナーを務めている。
パラモアのサウンドはZ世代のアーティストにも影響を与えており、オリヴィア・ロドリゴのシングル“Good 4 U”は“Misery Business”に似ていることからヘイリー・ウィリアムスとザック・ファロにも共作クレジットが与えられている。また、ヘイリー・ウィリアムスはビリー・アイリッシュによる2022年のコーチェラ・フェスティバルのステージで“Misery Business”を披露している。
2000年代のエモが復活しつつある中でヘイリー・ウィリアムスは『NME』に対してエモの全盛期とは微妙な関係が続いていると語っている。
「比較的どうでもいいことで歴史が修正されてしまっている」とヘイリー・ウィリアムスは説明している。「バラ色かのように振り返って、良かったことばかりを語り、あとは忘れてしまっている。オルタナティヴなシーンだったのには理由がある。あれは変なものだった」
彼女は次のように続けている。「あそこのキッズたちはいじめられていた。だから、バンドの連中は多くの人が元カノについて情けない曲を書いていた。私はそうした人たちがいじめられて、歓迎されない人々がいる世界が作られていることに怒りを感じていた」
しかし、ヘイリー・ウィリアムスは『ディス・イズ・ホワイ』に収録された“Crave”で初期の頃が懐かしくなったことについても語っている。「みんなが“Crave”を聴かせてくれた時には興奮した。サウンド的にああした感じは長くやっていなかったから」
「ノスタルジーになりたいわけじゃなくて、前進したいと思っている。でも、音楽の面ではあの感じからは逃れられない。あの当時が恋しくなってしまう理由について考えていたんだけれど、それは終わってしまうんじゃないかと心配し過ぎていたからだと思う」
昨年、ヘイリー・ウィリアムスは2000年代の音楽が復活していることについて「フラストレーションが漂っている」からだと思うと語っている。「あの感じ、今になってみればシンプルだった頃に戻りたいんじゃないかと思う」
パラモアの新作のストリーミングはこちらから。
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