マーク・ロンソンは、カニエ・ウェストのグラストンベリーでのパフォーマンスに失意を表している。
6月27日、ワージー・ファームのピラミッド・ステージでヘッドライナーとして登場したカニエ・ウェストは、約2時間にもわたるパフォーマンスを行い、ボン・イヴェールのジャスティン・ヴァーノンとのコラボ、そしてクイーンの曲“Bohemian Rhapsody”の短いカヴァーを交えながら、キャリアを総括するようなセットリストを披露した。
今回のカニエ・ウェストのステージはファンの中でも意見が分かれたようだが、マーク・ロンソンはもっと良いものを期待していたという。
DJ兼プロデューサーのマーク・ロンソンは7月2日、「Radio 1」のパーソナリティであるニック・グリムショウにこう語っている。「彼は最高のショーを見せる実力があるのに、今回の出来には疑問が残るね」
「テレビでライヴを見たっていう人に話を聞いてみたら、素晴らしかったと言っていたよ。でも、俺の近くで見ていた、カニエ・ウェストのTシャツを着たファンたちは、『前に見たステージの方が良かった』って思ったんじゃないかな」
さらに彼は「ジェイ・Zの二の舞になるかと思ったよ」と述べ、2008年に同フェスのヘッドライナーを務め、オアシスのカヴァー曲“Wonderwall”を歌ったラッパーのジェイ・Zを皮肉った。
先週末にマーク・ロンソン自身も、グラストンベリーでパフォーマンスをし、自身の曲“Uptown Funk”ではグランドマスター・フラッシュ、メアリー・J.ブライジ、ジョージ・クリントンと共演している。
今回、同ナンバーのオリジナル・シンガーであるブルーノ・マーズが出演できなかったため、“No More Drama”などの楽曲で知られるメアリー・J.ブライジや、ヒップホップ界のレジェンドであるグランドマスター・フラッシュが代わりにヴォーカルを担当したとのこと。また、最後のゲストとして登場したジョージ・クリントンのことをマーク・ロンソンは、「“Uptown Funk”の祖」と紹介し、彼の存在無しではこの曲は存在しなかったと語っている。
一方、グラストンベリーで「うせろ、カニエ・ウェスト」と書かれたフラッグをポップ・スターのリリー・アレンが燃やしたことに対し、そのフラッグの持ち主が、自分にはそうする権利があったとして彼女の行動を非難している。
演者ではなく観客としてワージー・ファームに来ていたリリー・アレンは、インスタグラムにその一連の出来事を投稿している。彼女は、観客が持参した「失せろ、カニエ・ウェスト」と書かれたフラッグを盗み、「カニエ」の文字だけになるまでそのフラッグを燃やしたという。
その被害にあった観客のエイヴァン(ライヴの前に撮ったフラッグの写真を送ってくれた人物)は『NME』に対し、彼女とその友達がフラッグを盗まれたことにショックを受け、しかもそのせいで夜遅くに自分たちのテントを見つけるのがより一層大変になってしまったと説明している。
彼女はさらにこう続けている。「他にも何か盗まれたかもしれないと思ったら、怖かった。だからテントの中を調べてみたけど、問題なくてよかった」
リリー・アレンの行動についてどう思うか聞かれると、エイヴァンは彼女が間違っていると明言した。「最初は面白いと思っていたわ。彼女がフラッグを燃やして、自分だけが正しいことをしたような気分になっているのを見るまではね。彼女が誰かなんてどうでもいいけど、とにかく私の物を盗んでそれを燃やすなんてことをする権利はないはずよ。偉そうに盗みを働くのはやめてほしいわ」
フェスティバルのファンであるエイヴァンは、そもそもなぜフラッグを作ったのかという質問に対し、ジョークのつもりだったと答えている。「彼のステージにあのフラッグを持っていこうなんて思っていなかったわ。だって見に行くつもりすらなかったのよ。他のみんなも感じてるように、私たちは彼がグラストンベリー・フェスティバルの名を背負えるようなシンガーだとは思っていないの。それに、私が『失せろ、カニエ・ウェスト』っていうフラッグを作りたいと思ったら、自由にそれを作る権利くらいあるはずよね」
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