ザ・べンチャーズの結成メンバーでリズム・ギタリストであるドン・ウィルソンが亡くなった。享年88歳だった。
シアトルを拠点に活動するセイント・ブライアンはドン・ウィルソンの遺族からのメッセージをツイッターで投稿して、現地時間1月22日朝に寝ながら亡くなったことを発表している。
遺族は次のように述べている。「私たちの父親はそのバンド、ザ・べンチャーズで世界中の人々の心を動かした素晴らしいリズム・ギタリストでした。彼は永遠に歴史に名を残すでしょうし、愛され、評価されていくでしょう。彼のことが惜しまれます」
ドン・ウィルソンは1958年にボブ・ボーグルとザ・ベンチャーズを結成しており、当時は2人ともシアトルで建設作業員として働いていた。2年後、ジョニー・スミスの“Walk, Don’t Run”をカヴァーして、全米シングル・チャートで最高位2位を記録しており、トータルで1億枚上のセールスを挙げ、ザ・ビートルズ、ビーチ・ボーイズ、キッスらに影響を与えている。ジーン・シモンズは初期のファン・クラブに入っていたことが明らかになっている。
ザ・べンチャーズはアメリカや世界各地でのエレキ・ギターの普及に大きな役割を果たしており、インストゥルメンタル・バンドとしては史上最高のセールスを誇っている。
バンドは2008年にロックの殿堂入りを果たしており、ジョン・フォガティーは「“Walk, Don’t Run”がロックンロールの新たなムーヴメントを始めることになりました」と式典で語っている。「彼らのサウンドは『サーフ・ミュージック』と呼ばれ、その斬新さはあらゆる場所のギタリストに力を与えることになったのです」
ボブ・ボーグルは2009年に悪性リンパ腫に亡くなったが、ドン・ウィルソンは2015年に引退するまでメンバーとして活動していた。しかし、ドン・ウィルソンはその後もレコーディングを現在のラインナップと続けており、2020年公開のドキュメンタリー『ザ・ベンチャーズ:スターズ・オン・ギターズ』をプロデュースしている。
「ロックの殿堂入りを果たしたグループ、ザ・ベンチャーズのギタリストであるドン・ウィルソンが今朝亡くなりました」とザ・ベンチャーズは述べている。「ドン・ウィルソンはインスピレーションにして師でありました。唯一無二の才能で、私たちのような数え切れないミュージシャンに影響を与えてきました。素晴らしい友人であり、仲間のミュージシャンであり、世界クラスのパフォーマーであり、愛されたバンドメイトである人物を失いました。ドン・ウィルソンはステージを去っていましたが、彼のことをずっと惜しむことになるでしょう」
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