ロックンロールの始まりとも言われるピアノがオークションに出品されている。
このピアノは「ミリオン・ダラー・カルテット」と呼ばれるエルヴィス・プレスリー、ジョニー・キャッシュ、ジェリー・リー・ルイス、カール・パーキンスの4人が即興で行った1956年の有名なレコーディング・セッションで使われたものとなっている。
このセッションからは“Love Me Tender”、“Don’t Be Cruel”、“Paralyzed”といった曲が生まれている。
オークションを開催した「ゴッタ・ハヴ・ロックンロール」はこのピアノについて「ロックンロールの歴史において最も重要なピアノ」と評しており、このピアノがオークションに出品されたのは史上初めてとなっている。
説明文には次のように書かれている。「史上初めての出品となる唯一無二のミリオン・ダラー・カルテット・ピアノはサン・レコーズのスタジオ・ピアノで、1949年製のウーリッツァーのスピネットで、387912のシリアル・ナンバーが刻まれています。エルヴィス・プレスリー、ジェリー・リー・ルイス、アイク・ターナー、フィニアス・ニューボーン・ジュニア、チャーリー・リッチといった豪華なロックンロールの有力者たちが演奏しました」
「このピアノは1950年代のサン・レコーズの名曲の多くに使われたロックンロールのジュークボックスなのです」
「メンフィス・レコーディング・サービス(サン・スタジオ)とサン・レコーズのオーナーだった今は亡きサム・フィリップスが、メンフィス・レコーディング・サービスと同じ通りのユニオン・アヴェニュー121番地にあったO.K.フック・ピアノ店からこのピアノを1950年に購入しました」
「O.K.フック・ピアノ店はエルヴィス・プレスリーが初めてのピアノや初めてのマーティン・ギターを買ったのもこの店でした。スコッティ・ムーアがエルヴィス・プレスリーのサン・セッションで弾いたギブソン ES-295もここで購入されましたし、ビル・ブラック、B.B.キング、ジョニー・キャッシュなど多くの人物がこの有名な店で楽器を購入したのです」
「エルヴィス・プレスリーとジェリー・リー・ルイスの2人が演奏した唯一のピアノです。ジェリー・リー・ルイスは“Great Balls of Fire”、“Whole Lotta Shakin’ Goin’ On’”といった曲を初め、サン・レコーズでレコーディングしたすべての楽曲でピアノを使っています」
ピアノは70万ドルの価格でオークションがスタートし、100万ドルを超えるのではないかと予想されている。
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