マハヴィシュヌ・オーケストラの結成メンバーとして知られているリック・レアードが亡くなった。享年80歳だった。
リック・レアードの訃報はマハヴィシュヌ・オーケストラのギタリストであるジョン・マクラフリン、ドラマーのビリー・コブハムなど複数のメンバーによって認められており、ビリー・コブハムはフェイスブックで追悼の意を表している。
「マハヴィシュヌ・オーケストラに近い人であれば、バンドで最も信頼できる人物がベース・プレイヤーだったことは御存知だと思う。彼が他のメンバーが音楽的軌道を外れないように必要なものを演奏していたんだ。彼こそが心の支えで、彼がバックにいなければ、辿り着くことのできなかった音楽的領域を探求することができたんだ」とビリー・コブハムは述べている。
「リック・レアードは今朝、日の出と共にこの世界に別れを告げた。ステージでもそれ以外でも見せていた貫禄と力強い沈黙を兼ね備えた彼の見た目と声が既に惜しまれるよ。肉体は朽ちても、その人柄は今後の僕が演奏するものに影響を与え続けるだろう。彼のことが既に惜しまれるね」
1941年にアイルランドのダブリンで生まれたリック・レアードは16歳の時にニュージーランドに移住して、音楽の道を追求し始めている。2年後、日々の仕事を辞めた彼はプロのベーシストとなってニュージーランドでツアーを行い、19歳の時により活気あるジャズ・シーンを求めてオーストラリアのシドニーに移っている。
1962年にイギリスに渡った彼はソーホーのロニー・スコット・ジャズ・クラブのハウス・ベーシストとなり、ブライアン・オーガーと共演してツアーを行った後、バークリー音楽院に通うためアメリカに渡っている。
リック・レアードはジョン・マクラフリン、ビリー・コブハム、キーボーディストのヤン・ハマー、ヴァイオリニストのジェリー・グッドマンとマハヴィシュヌ・オーケストラを結成している。リック・レアードは1971年発表のデビュー・アルバム『内に秘めた炎』、1973年発表の『火の鳥』に参加している。
リック・レアードは1973年発表のライヴ・アルバム『虚無からの飛翔』にも参加し、1973年12月にオリジナル・ラインナップで最後のライヴを行っている。その後、彼がグループに戻ることはなかった。
マハヴィシュヌ・オーケストラ脱退後、リック・レアードはバンドリーダーとして1979年に『ソフト・フォーカス』をリリースしている。彼はスタン・ゲッツ、バディ・リッチ、ソニー・ロリンズ、ベニー・ゴルソン、チック・コリアらと共演している。1982年にプレイヤーとして引退した彼はフォトグラファー/ベース講師になっている。
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