米市場調査会社のニールセンが発表した統計で、2015年前期(1~9月)の音楽ダウンロード数が、前年同期から1億件近く減少したことが明らかになった。
この数字から2015年末までに、およそ1億2000万から1億3000万件減少すると予想される。
昨年の約8億5000万件から、今年の7億5500万件へのダウンロード数の落ち込みは、ストリーミング・サービスの大幅な増加と時期を同じくしている。2014年前期は1180億曲がストリーミングされ、今年の前期までに2320億曲が再生されている。
タイダルとアップルミュージックは、約1年前から競争が激しいストリーミング業界に参入し、この業界の中心的な役割を果たしている。
ニールセンによると、ストリーミング・サービスの急成長にもかかわらず、アルバムのダウンロード数はほぼ横ばいだという。
収益の面から見ると、ストリーミング・サービスの売上は飛躍的には伸びていない状態となっている。しかし、最近の統計で、アメリカにおけるアナログ・レコードの売上がストリーミング・サービスを商業的に上回っていることが明らかとなっている。2015年上半期のアナログ盤の売上は、昨年の同期より52%増加している。
データ分析者のジョシュア・フリードランダーは以前「デジデイ」に次のように語っている。「全般的に音楽は、雑誌や新聞といった旧来メディアのなかでは、移行という点で最もデジタル化が進んでいます」
「かつてよりは楽観的になることができます。市場の3分の2はいまだにフィジカルであり、それはかつて強固なものでした。現在は、プラットフォームが混ざっている状態で、収入の多様化は成長を安定的なものにしてくれます」
「ストリーミング・サービスは口コミで主に成長しています。スポティファイが巨大な広告キャンペーンをやってきたわけではありません。この分野に加わったアップルでもそうでしたが、プレイヤーを手にした時、初めて違ったレベルで認知するのです」
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