DJ兼プロデューサーのアーマンド・ヴァン・ヘルデンは、EDM系ミュージシャンがフェスティバルでヘッドライナーを務めることについてノエル・ギャラガーが述べたコメントに返答している。
ノエル・ギャラガーは先日、エレクトロニック系のミュージシャンをあざける発言を行って話題となったが、アヴィーチーについて『NME』に次のように語っていた。「アヴィーチーについては何も知らないんだ。アヴィーチーについては何も知りたくないんだよ。まるでルネッサンス期のアーティストみたいだろ」
これに対しアヴィーチーは、ノエル・ギャラガーのことを「ステレオタイプの昔ながらのいぶし銀のロック・ミュージシャン」と呼び、同じくEDM系プロデューサーであるアーマンド・ヴァン・ヘルデンは、ノエルの発言にこう反論している。
「本物のミュージシャンは誰でもDJやEDMのアーティストを見て、『こいつらは何だ? そもそもなんでここにいられるんだ?』といった反応を示すもんなんだ。彼らにとっては、ステージに立つのはドラマー、ギタリスト、フロントマンで、バンドとして生の才能をさらけだすものだからね」と彼は『ギグワイズ』に語っている。
さらにこう続けている。「そこにはケミストリーが発生して、マジックみたいな瞬間が生まれる。だから、彼らにはDJやEDMのことを理解できない。完全に別物だからね。まあ、若者というのはいつでも大人をイライラさせるものさ。若者は両親が嫌うような音楽が好きだということ。俺にとっては、EDM、ダンス・ミュージックやダンス・カルチャーは、今までの歴史と同じ道を辿っているんだと思う。こういうことって永遠に続くもんなんだよ」
ディジー・ラスカル、ダフト・パンク、ブロック・パーティーなどと関わってきたアーマンド・ヴァン・ヘルデンは、「ジャズがまだ新しい音楽だった時、最初にそれを聴いた人たちは“不快な不協和音”のようだと言ったんだ。雑音の洪水で、本当の音楽じゃないとね。俺たちが今語っているのはジャズのことだぜ。ジャズは今や最も音楽的だと言われているのに」と語っている。
アーマンド・ヴァン・ヘルデンのフル・インタヴューはこちらから。
一方、EDMプロデューサーのデッドマウスは、ノエル・ギャラガーの発言を擁護している。
タンブラーに投稿したブログの中で、ジョエル・トーマス・ジマーマンは、CDを演奏するDJに対して次のように非難している。「お前らはコンピューターを使って音楽を作ることができるの? できないの? お前ら20万ドルももらって、ただCDを演奏しているだけかよ。何でだよ?」
「お前らが何年もかけて得たものの行き着く先はこれかよ? 最高にくだらねえ! 拳を振り上げ、観客に騒げ!と煽り、目に見えないキーボードを演奏しているフリをして『おい、みんな! こっちへ来いよ! 俺の手を見ろ! さあ、来るぞー! ドン・ドン・ドン・ドン』って言うだけじゃなくてさ、モジュールでの演奏だったり、パフォーマンスやショーマンシップを見せてみろよ!」
「金を払うことを惜しまない奴らがお前らに金をやりすぎて、信じられないほどの収入を稼ぎ出している。たまにはキーボードにプラグを差し込んでメロディを演奏するとかできないのかよ?」
「曲を作ったんだろ? Stem(※ミックス用の音楽ファーマット)だって使ってるんだろ? (少なくともStemぐらいは使ってるよな?) 何かやれよ、何でもいいからさ。お前ら一応ミュージシャンだろ。ただのCDプレーヤーじゃないんだろ? おれが100ドル払ってお前らを見に行ったら、少なくともCDプレーヤー以上のパフォーマンスをしろよ」
「お前らキーボードを演奏できないってか? 構わないさ! 俺もだよ。MIDIがあるだろ。お前らがこの世に生を受ける11年くらい前から、80年代から出回っている。まだ全然使える代物だぜ」
「頼むから、“EDM”を台なしにするのはやめてくれないか、くだらないCDをただ流して、他の連中と同じようにやってますみたいな態度はやめてくれよ、そして、お前らより努力している他の奴らを、お前らのようなくだらない奴と一緒にするのはやめてくれ」
デッドマウスはこう締めくくっている。「ノエル・ギャラガーが言っていることはこういうことだと思うぜ。すべてのEDMのことを言っているんじゃないんだ」
デッドマウスのブログはこちらから
http://deadmau5.tumblr.com/post/125290302799/here-is-what-i-dont-get
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