長年にわたってメガデスのドラマーを務めたニック・メンザが亡くなったのを受けて、メガデスのデイヴ・ムステインは正式な追悼文を発表している。
ニック・メンザは1989年から1998年までメガデスのドラマーを務め、『ラスト・イン・ピース』や『破滅へのカウントダウン』、『ユースアネイジア』といった作品に参加している。
ニック・メンザのマネージメントは以下の声明を発表している。「最初の報道が示すところによれば、ニック・メンザはひどい心臓発作を発症し、病院に到着する前に亡くなったことが告げられました」
メガデスのオフィシャル・サイトに発表された追悼文の全文訳は以下の通り。
「今朝は息子からのテキスト・メッセージで目を覚まして、それはニック・メンザが亡くなったというニュースだったんだ。ショックで、打ちひしがれていて、悲しみにくれている。自分の感情を表現しようと思えないよ。
元々、彼はバンドにとってのテクとして働き始めたんだけど、ニックはすぐにその才能と人柄を発揮してくれて、ドラム・キットの後ろからステージを共にすることになると分かるまでに長くはかからなかったよ。1989年にニックにメガデスに加入しないか尋ねたんだ。当時、バンドは既に1枚のプラチナ・アルバムをリリースしてた。このアルバムはバンドの状況に火をつけるのに役立ってくれてね。俺たち全員で世界を制覇しようとしてたんだ、この先の俺たちの人生と夢をかけてね。人生や音楽業界の落とし穴をうまく乗り越えながら、ニックとの最初のアルバムである『ラスト・イン・ピース』、そして続くアルバム『破滅へのカウントダウン』、『ユースアネイジア』は勢いを維持することになった。そして、『クリプティック・ライティングス』の後、僕らは別の道を行くことになった。いろんな兄弟みたいに当時は意見が合わなかったけど、僕らの絆はずっと強いものだったんだ。
ドラマーとしてのニックはパワフルで、ジャジーな天賦の才能を持っていて、予測不可能で、常に楽しませてくれたよ。ドラマーとして偉大だったのと同じくらい、人として、バンドメイトとして、友人として彼と過ごした時間は楽しいものだった。何度か彼にバンドに戻ってきてもらうよう話があったんだけど、様々な理由でまとまらなかったんだ。ずっと連絡はとっていて、最近も俺たちのライヴに来てくれたんだ。そして、彼は偉大な友人で、真のプロフェッショナルで、人生を通した人柄よりも大きな存在だった。
メガデス・ファミリーはお互いを気遣っていて、ニックの子供を支援する構想についてももうすぐ聞くことができると思う。このコミュニティの全員が繋がっていて、俺たちは自分自身と自分自身の愛する人々を気遣ってるんだ。
ニックのご遺族に最大限の深いお悔やみを申し上げます。
デイヴ・ムステイン」
音楽サイト「コンシークエンス・オブ・サウンド」によれば、メガデスの元ギタリストであるマーティ・フリードマンは次のようにフェイスブックで声明を発表している。「僕らはみんなニック・メンザが偉大でユニークなドラマーであることを知っています。しかし、彼は信頼のおける友人であり、愉快なバンドメイトであり、非常に愛すべき父親でもありました。あまりにも悲しく、こんなことが起こると思っていませんでした。安らかに、兄弟」
BBCによれば、彼の伝記作家で友人のJ・マーシャル・クレイグは、亡くなったことを受けて友人たち「全員があまりにも呆然としていて、彼の家族のこと以外考えられない」状態にあるとしている。「彼は息子たちと2週間、太平洋岸北西部で過ごしてたんだ。すごくあたたかい気持ちになってたんだよ」
「彼は明日、ケイプ・ゴッドの自宅に飛行機で帰る予定だったんだ。彼の人生について書いた本、『メンザブック』のコミック版を完成させたからね。この本は来月後半に刊行される予定なんだ」
ニック・メンザは享年51歳だった。
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