ニルヴァーナのカート・コバーンが、1992年にゲフィン・ レコードの創設者であるデヴィッド・ゲフィンに書いた手紙がオークションに出品されている。
この手紙は、コートニー・ラヴがフランシス・ビーン・コバーンを妊娠中もヘロインを使用し続けていたかのように書かれた雑誌『ヴァニティ・フェア』の記事に激怒したカート・コバーンが同記事への不満をデヴィッド・ゲフィンにぶつけたもので、ニルヴァーナの解散にまで言及している。
手紙はジュリアンズ・オークションに出品されており、オークションはニューヨークのハード・ロック・カフェで5月21日に行われる予定となっている。落札の予想額としては20000ドル(約220万円)から30000ドル(約330万円)が見込まれている。
手紙の全文訳は以下の通り。
「親愛なるデヴィッド・ゲフィン
こんにちは、僕の名前はカート・コバーンと言います。ニルヴァーナというバンドでリード・シンガー、ギター、ソングライターをやってます。たぶん、あなたの会社にたくさん金を儲けさせてきたと思います。それはいいんだけど、メインストリームの企業世界の一部になるのが僕のゴールなんかじゃないんです。でも、一旦足を踏み入れてみて、とりわけDGCには、正直で誠実で基本的には僕と同じ価値観を持つ従業員がいることに気づきました。あなたには会いたくないから、あなたとは会ったことがないんですけどね。僕にはお偉いさん恐怖症みたいなものがあるんです。でも、僕の家族に対するひどく歪んだ何かがヴァニティ・フェアの記事で話題になっていて、それで僕はバンド解散の決断を下さざるをえなくなってしまいました。その記事では、コートニーと僕が彼女の妊娠中もヘロインを使用し続けていたことをほのめかしていますが、それは事実ではありません。コートニーは、僕たちがドラッグをやりまくってる最初の1ヶ月の間に妊娠していることに気づきました。彼女はドラッグを止めて、定期的にダニー・ゴールドバーグに奨めてもらった小児科医に会いに行っています。医師は僕たちの子供は良好な健康状態で何も心配する必要はないと予後診断を下したんです。でも、この記事は、雑誌でこんな激しい迫害を見たことがないというほど、恐ろしいほど卑劣に僕の妻のことをあからさまに非難してます。この女性の目的はコートニーを痛めつけることで、あなたが記事を読んだ今、それに関する何かが成し遂げられたのかもしれなませんね(と僕は思う)。あなたは知らないかもしれないけど、コートニーのバンドであるホールもDGCに属してます。彼女たちは、特に僕の妻は女性の権利と同性愛に対してオープンで寛容であり、聴かれるべきとても重要なバンドです。この記事を書いたリン・ハーシュバーグは彼女のカルマをぶち壊したに違いありません。何らかの方法でね。彼女か僕のどちらかのカルマを壊したのです。僕は妻を愛してるし、もうじき新しい娘が生まれるわけで、みんなが僕らを貶めようとすることで、僕らの生活は堕落させるわけにはいかないのです。僕は今のところ18日間リハビリに通ってるし、家族を持つことを本当に楽しみにしていて、今のところニルヴァーナなんかクソくらえです。僕がこれまで記事の中でドラッグの使用を認めなかったのは、ファンに同じことをして欲しくないからです。僕らは観客の前では健全な態度を見せることができるし、次のレコードは軽く前作くらいスゴいものになります。でも、僕はこのゴミ記事に対してどうしようもなく頭にきてます。僕の妻と娘への愛のために、この際はっきり言っておきます。
心より カート・コバーン」
ニルヴァーナは、カート・コバーンが所有していたギターもオンライン・オークションで競売にかけられている。
ギターの基準価格は10万ポンド(約1500万円)となっており、クーパー・オーウェンのオークション・サイトで5月20日まで競売にかけられる。
プレス・リリースによれば、このギターは1994年2月にフランスのレンヌで行われたライヴで観客だったギヨーム・ルノーに渡されたものだという。
ギターは黒と白のフェンダー・ストラトキャスターで、「ライヴの最後で、とりわけ破壊するために」カート・コバーンによって使われたものとなっている。
広告 【独占配信】エミー賞®史上最多18部門受賞の歴史的快挙!真田広之主演&プロデュース「SHOGUN 将軍」をディズニープラスで見る
Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.