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1996年公開のダニー・ボイル監督による名作『トレインスポッティング』は、挑発的な作家であるアーヴィン・ウェルシュの小説を基にして、エディンバラのヘロイン中毒たちの突破口を描いた作品であり、まもなく続編である『T2 トレインスポッティング』が公開される。アーヴィン・ウェルシュは2002年に続編の『ポルノ』を出版しており、この作品は一部の登場人物がポルノ映画の仕事を始めるというもので、ダニー・ボイル監督はこの作品を基に映画を制作している(念のためいうと、彼は続編を制作しているのであって、アダルト映画を制作しているのではない)。現在までに判明しているのは以下の事実だ。

公開日

1月27日(英国)、2月3日(米国)、全世界で公開予定

あざとく前作を踏襲している

2016年11月に公開された予告編を見てみてほしい。男が路上で追いかけられ、誰かが倒れこむシュールなショットがあり(おそらくヘロインの幻覚作用を意味しているのだろう)、ケリー・マクドナルドはセックスにふけり、主人公のレントンは「人生を選べ」と我々に語りかける。ノスタルジックでありながら新しく、私たちを釘付けにする。

『ポルノ』にはゆるく依拠するのみ

『T2 トレインスポッティング』のプロジェクトは、2013年にテキサス州オースティンのSXSW映画祭で発表され、ダニー・ボイル監督は当時アーヴィン・ウェルシュによる続編に厳密には基づかないものであると説明している。また、アーヴィン・ウェルシュは以下のように発言している。「過去のものを進化させなきゃならなかったんだよ。だって『ポルノ』が出た時より俳優たちは10歳年をとってるからね。今じゃ20歳上のわけでね。リアリティを考えなきゃならなかったんだ」

スパッドのファッション・センスはいまだ改善されず

昨年5月に撮影風景を撮ったこの動画を見てほしい。ユエン・ブレムナー演じるスパッドはオレンジ色のシャツを着てエディンバラをうろついている。おそらくジム・キャリーの『エース・ヴェンチュラ』から借りたものだろう。

ユアン・マクレガーは心変わり

この『T2 トレインスポッティング』のプロジェクトの初期の報道では、『トレインスポッティング』で愛すべきアンチ・ヒーローである主人公レントンを演じた俳優ユアン・マクレガーが、以前は続編を制作するなんて「非常に恥ずべきこと」であると発言していたという。実際にはそれは正確なものではなく、2003年にカンヌ映画祭でユアン・マクレガーは「もし前作より悪いものになってしまったとしたら、続編を制作するなんて非常に恥ずべきことになってしまうだろう」と発言しており、ニュアンスはまったく異なる内容である。そうだろ?(しかし、ユアン・マクレガーは『ポルノ』はあまり洗練されておらず、前作ほど楽しめなかったとまで語っている)。

いくつかのトレイラー映像が公開されている

出演者の短いインタヴューを含む予告編も公開されている。

ジョニー・リー・ミラー演じるシック・ボーイは、続編で更に悪党になったことが語られている。

ユアン・マクレガー演じるレントンは、あのろくでなしが前作の後で「人生を選んだ」ことが明らかになっている。

前作よりも予算が多い

『トレインスポッティング』は、約150万ポンド(約2億1500万円)だったが、ダニー・ボイル監督が、制作スタジオの干渉を最小限にするために前作同様に抑えようと望んでいたにもかかわらず、新作の予算は約1300万ポンド(約18億6300万円)となっている。

脚本家も前作と同じ

英国アカデミー賞脚色賞を受賞した前作『トレインスポッティング』で脚本を執筆したジョン・ホッジが今回も脚本を担当している。悪漢ベグビーを演じたロバート・カーライルは2014年に「正直、あれはこれまでに読んだ中での最高の脚本の1つだよ。本当に最高なんだ。ジョン・ホッジは本当に巧みなことをやってのけたよ」と語っている。また、原作のアーヴィン・ウェルシュは昨年11月に『NME』に対して、以下のように語っている。「やることを決める前はみんな不安だったんだ……でも、脚本を見たら、僕らは最初の映画の伝説を汚すようなものじゃないことに安心できたんだ。それに基づいて進めることにしたんだよ」

スコットランド議会もロケ地の一つ

この撮影中の写真を信じるならそうなのだろう。

「スコットランド議会でトレインスポッティング2の撮影。ユアン・マクレガー、ジョニー・リー・ミラーがセットの中にいる」

象徴的な「人生を選べ」のモノローグは現代的に

今回、モノローグはソーシャル・メディア、「リベンジ・ポルノ」、「ゼロ時間契約労働」、押しつぶされるような通勤、他にも現代の生活のたくさんの苦悩について言及している。

観客を内省的にさせる

ロバート・カーライルはこのように語っている。「この映画は人々にとってエモーショナルなものなると言えるよ。だって、この映画はある種、自分自身について考えてごらんよというものだからね。『クソ、俺は人生で一体何をやってきたんだ?』って思うはずだよ」

公開されている本編の写真

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トミーが登場するらしい

ネタバレ注意! もしも『トレインスポッティング』の1作目をまだ観たことがないのなら、いますぐ目をそらしてくれ(追伸:観たことないなんて、君はおかしいんじゃないの?)。1作目を観たことあるならわかるはず。ケヴィン・マクキッド演じるトミーは、極上のヘロインに夢中になった末に死んだ。そんな彼が生還するはずがない。しかしながら、昨年の9月、ケヴィン・マクキッドは「デジタル・スパイ」に次のように語っている。「あのキャラクターは死んでるから、僕にできることは何もない。けど、この間、ダニー・ボイルとそのことについて話していた時に、映像をいくつか使用してもいいか尋ねてきてね。新しい映画の中で、みんながトミーのことを嘆き悲しむシーンがあるんだと思う。それで、前作から彼の映像がいくつか挿入されるんだろうね。そういうわけで、新作にもトミーは登場するのさ!」

これはありきたりな続編映画ではない

昼間の番組でも最もロックンロールな「ディス・モーニング」に出演したユアン・マクレガーは、前作からの20年の空白は『T2:トレインスポッティング』を「新しい獣」に変貌させたことを明言している。ユアン・マクレガーは次のように語っている。「前作が終わって速攻で続編のことを持ち出すような場合って、大抵うまくいかないんだ。だけど、僕たちは身なりをキレイにしつつも、それを受け入れようとは思わない。この映画は違うんだ。20年が経過したわけだからね。まったく異なるものなんだよ。僕らは前作をリメイクしようとはしなかったわけだからね」

その時の映像はこちらから。

イカしたサウンドトラック

サウンドトラックへの参加が明らかになった最初のアーティストがウルフ・アリスだ。彼らのアルバム『マイ・ラヴ・イズ・クール』から”Silk”が最初のトレイラー映像に使用されているが、この楽曲は感覚の麻痺したヘロイン中毒者たちのエレガントで廃れた様相に完璧にフィットしている。

楽曲が使用されたことについて、ベーシストのセオ・エリスはツイッターで反応している。

「『トレインスポッテイング』のトレイラーの一部になるってとても重要なことだ。母親のリビングで「この瞬間」を感じているよ。」

「なんてこった。『トレインスポッティング』。1992年以来の、文法が乱れるくらい感動的な出来事だよ」

後日、サウンドトラックのトラックリストも正式に発表されている。

1. ‘Lust For Life’ – Iggy Pop (The Prodigy Remix)
2. ‘Shotgun Mouthwash’ – High Contrast
3. ‘Silk’ – Wolf Alice
4. ‘Get Up’ – Young Fathers
5. ‘Relax’ – Frankie Goes To Hollywood
6. ‘Eventually But (Spud’s letter to Gail)’ – Underworld, Ewen Bremner
7. ‘Only God Knows’ – Young Fathers
8. ‘Dad’s Best Friend’ – The Rubberbandits
9. ‘Dreaming’ – Blondie
10. ‘Radio Ga Ga’ – Queen
11. ‘It’s Like That’ – RUN-DMC, Jason Nevins
12. ‘(White Man) In Hammersmith Palais’ – The Clash
13. ‘Rain Or Shine’ – Young Fathers
14. ‘Whitest Boy On The Beach’ – Fat White Family
15. ‘Slow Slippy’ – Underworld

原作者アーヴィン・ウェルシュが原作以上の映画になると期待

原作者なら当然そう言うだろう。だが、彼の大胆な発言の仕方からは、特に理由もなく言っているようには思えない。アーヴィン・ウェルシュは『NME』に対して以下のようにコメントしている。「いくつかの点で、いい映画だと思ったんだ。彼らがこんなにも象徴的なキャラクターになって、その地位をもっと固めていくなんてね。まるで叙事詩的な映画みたいに感じるよ。僕はとても興奮しているし、きっとみんなも興奮してくれる思う。おそらく前作の『トレインスポッティング』とは違うとか、変わり映えがしないとかって批判を耳にするだろうね。でも、これは素晴らしい映画になるはずさ。この一作だけでも素晴らしいって映画にね。それも、前作の世界観を合体させるとでもっと良くなるような映画なんだ。みんな歳をとって、熟して、いろんなことができるようになっている。みんな、もう一度貪欲になって、一緒にあの時の気持ちを思い出そう。過去に聴いていたバンドたちが再結成したのを観るような時は、メンバーの子供たちが成長していたり、結婚生活が破綻したりしていて、お金が必要になっている状況に陥っている、みたいなさ。再結成したバンドは全然良い作品を生み出してはくれないけどね。僕らが一緒に興奮できるようなものを今でも作り出しているかどうかを判断するのは、大切なことの1つだよね」

前作『トレインスポッティング』の7つのトリビア

1:スコットランドでの最悪なトイレ・シーンは、チョコレート・ムースを使用して撮影した。
2:撮影期間はわずか35日間だった。
3:代案を演じたケリー・マクドナルドは、泥酔状態で撮影初日を迎えた。
4:スコットランド訛りが強すぎて、冒頭の20分に及ぶシーン全米公開の際に吹き替えられた
5:ユアン・マクレガーは、役作りのために約13キロ減量した。
6:原作者のアーヴィン・ウェルシュはドラッグ・ディーラーとしてカメオ出演している。
7:あのオープニングのチェイス・シーンは、スパイク・ジョーンズが監督したビースティ・ボーイズの”Sabotage”のミュージック・ビデオに着想を得ている。

更なる続編があるかもしれない

アーヴィン・ウェルシュは英『タイム・アウト』誌に対して次のように話している。「おそらく『トレインスポッティング』をテーマにした映画があといくつかできる余地はあると思うよ。』ウェルシュよ、史上最も売れた小説家になることを選べ。お気に入りの商品を永遠に一回払いで買える人生を選べ。

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