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モリッシーの小説としての処女作『List Of The Lost』が、悪名高き2015年のバッド・セックス・アウォードを受賞している。

この小説は今年刊行されたが、特にその性描写については辛辣な批評にさらされていた。

ある一節には「ヒューマセクシャル」に関して公に語る描写が含まれているが、その文章は次の通りとなっている。「エリザの胸は、うめき声を上げるエズラの口を螺旋を描くようになぞり、挨拶代わりに苦しそうに激情する彼の膨らんだ一物は、エリザの中心部分を除く全ての筋肉を1つ1つ強く、ピシャリと打ち、それに従い彼自身の興奮が露わになっていった」

英『リテラリー・レヴュー』誌によるバッド・セックス・アウォードは毎年「フィクション作品における、たちの悪い性描写の一節」を表彰しており、12月1日に授賞式がロンドンで開催され、モリッシーの『List Of The Lost』が受賞作であることが発表されている。プレゼンターは弁護士のナンシー・デルオリオが務めている。

今年の最終候補作には、他にリチャード・バウシュによる『Before, During, After』、ヨシュア・コーエンによる『Book of Numbers』、トーマス・エスペダルによる『Against Nature』がノミネートされていた。

この不名誉な賞には、過去にアラステア・キャンベル、スティーヴン・キング、メルヴィン・ブラッグ、A.A.ギル、アラン・ティッチマーシュなどもノミネートされている。

『List Of The Lost』の発売の際に『NME』に対して明らかにされた内容によると、英『リテラリー・レヴュー』誌は今回の表彰に当たり、『List Of The Lost』を「最有力候補」としていた。

また、英『リテラリー・レヴュー』誌は、「モリッシーの性描写は今年のバッド・セックス・アウォードにおいて、処女作の小説家による圧倒的な快挙です。複雑で凝り過ぎていて、まったくセクシーではありません。『List Of The Lost』には性的な要素がなくても良かったのではないでしょうか」とも語っている。

モリッシーは先日、自身の処女作への批判に対してコメントしており、『List Of The Lost』の批評を「人間としての俺に対する攻撃だ」と表現している。

モリッシーは先月(10月)に行われたチリのウェブサイトとのメールによるインタヴューのなかで、自身の小説に対する反応について、小説の内容についてのものよりも、自分が小説を書いたという事実に関するものの方が多いと語っている。

「俺は表現の自由を強く信じているから、批評家たちには彼らが言うべきことを言ってほしい。でも往々にして、批評というのは人間としての俺に対する攻撃であって、彼らが読んだ内容には何ら関係のないものになってしまうんだ」と話している。

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