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屋内のコンサートにおける新型コロナウイルスの感染について研究した研究結果が発表されて、来場者が感染するリスクは「低い、ないしは非常に低い」と結論付けられている。

ドイツのハレ大学の研究者は8月にティム・ベンツコが行った3つの連続公演で調査を行っている。今回、チームは研究結果を発表しており、適切な衛生対策と収容人数の制限、ちゃんとした換気が行われれば感染の可能性は「低い」としている。

研究には事前に新型コロナウイルスの検査と検温を行った1400人のボランティアが参加している。参加者はマスクを着けて、研究者が接触を追跡しやすくなる接触確認アプリをインストールし、蛍光塗料の入った手の消毒を行っている。

3公演のうちの最初の公演はパンデミック以前の一切の対策を行わない状況をシミュレーションしている。2公演目は衛生対策と部分的にソーシャル・ディスタンスをとる形で行われ、3公演目は定数を半分にして1.5mの間隔をとっている。

研究チームの1人であるマイケル・ゲクルは次のように述べている。「(感染対策の行われた)そうしたコンサートであれば議論の余地はありません。感染するリスクは非常に低いのです」

新型コロナウイルスの感染を防ぐ最も大きな要因は換気であると研究は結論付けている。一つのモデルとしてライプツィヒの会場ではジェット・ノズルから新鮮な空気が吐き出されていた。別のモデルではジェット・ノズルを使わずに天井から空気を取り入れる形となっている。研究では2つ目のモデルのほうが新型コロナウイルスにさらされるリスクがずっと高くなるという。

加えて感染の可能性のあるエアロゾルとの接触を軽減するにはソーシャル・ディスタンスが重要だと研究は述べている。接触が最も大きくなるのは休憩中と会場に着いた時であることが研究では明らかになっている。

王立医学協会で疫学と公衆衛生の長であるガブリエル・スキャリー博士は研究結果について「有益な可能性がある」としながらも、この条件を通常のコンサートにも当てはめるのは用心しなければならないという警告も発している。

この研究についてのレヴューはまだ行われていない。

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