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ワン・ダイレクションのメンバー、ゼイン・マリクが、ワン・ダイレクションで過ごした時のことについて、また今年グループを脱退した理由を打ち明けている。

ゼイン・マリクは『ザ・フェイダー』誌のロング・インタヴューで、ワン・ダイレクションの音楽を「バカみたいに一般的」と語り、バンドがどれだけマネジメントに主導権を握られていたことや、「クリエイティヴに実験」させてもらえなかったことについて説明している。

「バンドの中でクリエイティヴなことをする実験するスペースはまったくなかった」と、ゼイン・マリクは話している。「もしも僕がフックやヴァースを少しR&Bに、またちょっと自分らしく歌ったとしたら、それは、ポップでバカみたいに一般的な正しいヴァージョンを録ることが出来るまで50回やり直しさせられたよ。彼らが使えるようなヴァージョンになるまでね。僕が何か提案をすると、僕たちには合わないと言われたりね。そこには、マネジメントがバンドに求めている全般的なコンセプトがあって、僕は自分たちが売っているものにどうしても納得できなかったんだ。音楽にまったく関わらせてもらえなかった。それじゃあ僕じゃないわけでさ。それは、既に出来上がったものが渡され、これらの人々にこれを売るからと言い渡されるような音楽だった。僕たちが世界中で最大の、最も有名なボーイ・バンドであるのと同じくらい、奇妙な感じがしたよ。僕たちは、嬉しくないことに対して喜ぶように言われていたんだ」

ゼイン・マリクは、2015年3月にバンドを去ることを決めた瞬間の詳細を語り、実はしばらくのあいだ考えていたことだったと説明している。

「最初っから、家に帰りたかったのかもしれない」と、ゼイン・マリクは話す。「常に考えていたよ。ただ、それをいつ行動に移せばよいのかがわからなかったんだ。そして、去ることを決めた頃には、あの日がしっくりきたんだ。あの日の朝起きて、心から正直な気持ちを話すと、こんな感じだったんだ。『家に帰る必要がある。たった今自分自身になる必要がある、だってもう十分だろう』ってね。その時、僕は年下の従兄弟とホテルの部屋の中で座っていて、『帰った方が良いかな?』と聞くと、彼はこう言ったんだ。『帰りたいなら帰ろうよ』ってね。それで僕たちは去ることにしたんだ」

ゼイン・マリクは、フランク・オーシャンのプロデューサー、マレイと制作中のソロ・アルバムの詳細についても続けている。マレイは先頃ゼイン・マリクのソロ・デビュー・アルバムの仕事をしていることについてツイッター上で述べ、元ワン・ダイレクションのゼイン・マリクは「かけ値なしの天才」だと称している。

「今は毎日取り組んでいるんだけど、僕が楽しいと感じる音楽を作っているんだ」と、ゼイン・マリクは話す。「ワン・ダイレクションは、僕が聴くような音楽じゃないんだよ。パーティーでガール・フレンドと一緒に座っていて、ワン・ダイレクションを聴く? 僕は聴かないな。僕にとって、それは侮辱してるわけではないんだ。あれは、22歳の頃の僕なんだよ。あのバンドに在籍していたのと同じくらい、僕たちが経験したこと、すべてに愛着があるよ。僕が聴くような音楽ではなかったけどね。それは、攻撃的に発言するようなことではないと思う。ただ、それは僕ではなかったんだ。もし女の子とディナー・デートをするとしたら、僕はクールな音楽をかけるよ。言いたいことわかるよね? 僕は、自分がクールだと思えるような音楽を作りたいんだ。それって、求めすぎではないと思うんだ」

インタヴューと合わせて公開されたビデオでは、ゼイン・マリクの新しいソロ曲”Befour”が試聴できる。これは、今年彼がワン・ダイレクションを去って以来、初めてのソロ楽曲である。

“Befour”が試聴できる映像はこちらから。

元バンド・メンバーと連絡を取り合っているか訊かれると、ゼイン・マリクは、最近リアム・ペインとだけ話をしたことを明かし、「音楽」をするために会う予定だという。

「約2週間前にリアムと話したんだ」と、ゼイン・マリクは話し、次のように続けている。「バンドを去って以来、初めて彼と話したよ。僕が電話をし、彼も話したがっていた。当時は理解できなかったけど、今は僕がなぜあの時、僕がしたことをしなくてはならなかったかが、完全にわかると言ってくれたんだ。僕にとって重要なことで、やらなくてはならなかったことも理解してくれているし、直接会って、いろいろ話そうって言ってくれたんだ。あと、バンド以外でも曲を作ったり、音楽活動したいって。まあ、それは僕たちみんながいつもやりたいと思っていたことだけどね」

ワン・ダイレクション脱退後、ゼイン・マリクはRCAとソロ契約を結び、50セントからの助言やオッド・フューチャーのタイラー・ザ・クリエイターからのコラボの提案を受けている。

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