Andy Willsher/NME

Photo: Andy Willsher/NME

U2は、ドナルド・トランプの大統領選勝利がニュー・アルバム『ソングス・オブ・エクスペリエンス』のリリースの遅れに影響していると語っている。

現地時間1月9日、U2は名作『ヨシュア・トゥリー』の30周年を記念したUKとヨーロッパ・ツアーの日程を発表し、ノエル・ギャラガーをサポート・アクトに迎えることを明かしている。また、そのニュースを受けてリアム・ギャラガーは兄であるノエル・ギャラガーについてU2に「ゴマすり」をしているとして批判している。

U2のギタリストであるジ・エッジは米『ローリング・ストーン』誌に対して、バンドが2014年の『ソングス・オブ・イノセンス』に続くアルバム『ソングス・オブ・エクスペリエンス』のリリースについて再考し、『ヨシュア・トゥリー』の30周年を記念したツアーを行うに至った経緯について語っている。ジ・エッジは『ソングス・オブ・エクスペリエンス』が「ほぼ完成」していたが、「突然世界が変わって」しまったと語っている。

「俺たちはただ、『ちょっと待てよ。一度、このアルバムについて考え直して、いま世の中で起きていることとの関連性について考える時間を与えるべきなんじゃないか』って思ったんだ。というのも、楽曲のほとんどは、アルバムの80%くらいかな、2016年以前に取り掛かり始めていて、ほとんどを2016年の初期に書き上げたんだ。それが今ではさ、君も同意してくれると思うけど、世界は異なる場所になってしまったわけでね」

「俺たちは新曲を数曲書くかもしれない。今まさにそういう状況にいるんだ。創作のために、もう少し息が吸えるスペースを自分たちに与えたんだよ」

ジ・エッジは次のように続けている。「時計の振り子が、突然逆方向に思い切り揺れ出したって感じだね。とにかく、それで俺たちは『ヨシュア・ツリー』の30周年って節目に目を向けてみたんだ。俺たちに夜明けをもたらしてくれるものにね。奇妙なことだけどさ、物事って自分たちが望めば一周して元に戻ってくるんだ」

「あのアルバムを作った80年代半は、イギリスとアメリカの政治はそれぞれレーガンとサッチャーの時代で、政治情勢に対する不安が溢れていた時代だった。サッチャーは炭鉱ストライキの鎮圧に苦労していたし、中米ではあらゆる紛争が起こっていたしね。あの時代に戻った気分だよね、ある意味ではさ。俺たちの作品が完全に一周したとは思ってないよ。たださ、『参ったな。今ではこの楽曲たちが新しい意味を持ち始めて、3~4年前には持っていなかったような重みを持ってしまったよ』って感じなんだ。本当に偶然なんだよね。一回アルバムを中断して、世に出す前にもう一度、これが本当に俺たちの伝えたいことなのか考え直さないとって感じたんだ」

「それで、『なあ、両方やってみようぜ。俺たちはこのアルバム(『ヨシュア・ツリー』)を祝福することができると思うんだ。こういう状況で再び生まれ変わったことをね。それから(『ソングス・オブ・エクスペリエンス』の)楽曲についてもう一度考え直して、本当に伝えたいことなのか確かめよう』ってなったんだ。そういうわけで二つのことを同時進行で取り組んで、いくつかのライヴを行うことを決めたんだよ。これまでの俺たちは常に前を見据えるバンドとして、過去を祝うことは絶対にしなかったんだけど、今回は特別だって感じたんだ。これは本当に特別なアルバムなんだってね。もう一度集まって、年老いたアルバムについてもう一度考えられるのは幸せなことだよ。そのアルバムが依然として重要な意味を持っているんだからね」

前作の『ソングス・オブ・イノセンス』をリリースした際、iTunesユーザーのライブラリに自動で配信されるというリリース手法を用いて物議を醸したU2だが、次作のリリース・プランについて訊かれると、ジ・エッジは次のようにジョークを飛ばしている。「俺の計画では、ボノと俺でみんなの家に忍び込んで、枕元にCDを置いていくっていう計画さ(笑)。ただ残念ながら、そのプランは他のメンバーから支持を得られなさそうだけどね」

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