Collier Schorr

Photo: Collier Schorr

レディー・ガガは最新作『ジョアン』より“Perfect Illusion”に続く最新シングル“Million Reasons”のミュージック・ビデオを公開している。

新作『ジョアン』ではテーム・インパラのフロントマンであるケヴィン・パーカーやマーク・ロンソンと共作しており、ケヴィン・パーカーは以前次のようにコメントしている。「恐れはなかったよ。このプロジェクトはマーク・ロンソンによって何も心配することがなかったからね」

“Million Reasons”のミュージック・ビデオは“Perfect Illusion”のミュージック・ビデオの最後と繋がるものとなっていて、砂漠に放り出されたレディー・ガガは友人に助けられ、ピンクのパンツスーツとピンクのハットと姿でパフォーマンスを行うものになっている。

レディー・ガガは先日、心的外傷後ストレス障害(PTSD)について長文のテキストを公開している。

レディー・ガガは今週自身が心的外傷後ストレス障害(PTSD)であることを明かしており、今回「ボーン・ディス・ウェイ・ファンデーション」に長文のテキストを寄せている。

その全文訳は以下の通り。

「私はしばらくの間、いつ、どうやって私が心的外傷後ストレス障害(PTSD)であることを明かそうか悩んできました。脳が感じた変化と慢性的な苦痛に対しての答えを5年にわたって探し続けて、ようやくみんなに話せるほど、よくなりました。精神疾患には多くの恥ずかしさがつきまといます。でも、回復への希望とチャンスがあることを知ってもらうのが重要なのです。

今回のアルバムのサイクルにおいても私にとって神経系統を調整することは日々の日課でした。多くの人にとっては普通の生活場面と思える環境についても、そのおかげでパニックにならなかったのです。例えば、家を出る時や、私の音楽への熱狂的な思いを伝えようと見知らぬ人が触れてきた時などです。

数年間の過去のツアーで感じた記憶が引き金となることとも闘っていました。そこでは私の精神的バランスのための要求やリクエストは無視されていました。私はオーヴァーワークで、何か間違ってるという懸念や苦痛も真面目に受け止めてはもらえませんでした。最終的に「ボーン・ディス・ウェイ・ボール」で傷ついてしまったのです。あの日々や記憶は、私の人生を永遠に変えてしまいました。精神的、肉体的苦痛のなか、連夜パフォーマンスをする体験は、私の中にトラウマとして深く根付いてしまいました。あの日々を思い起こさせるものを見たり聞いたりすると、それは甦ってきます。

私は解離と呼ばれるものも体験しました。苦痛を私の精神が思い出したくないために、げんなりとした状態で目を背けたり、じっと見つめたりするのです。私の担当医が教えてくれたのですが、私は自分の感情を表現することできません。それは、私の前頭前皮質(論理的、秩序的な思考をつかさどる部分です)を扁桃体(情動反応を記憶しておくところです)が上回ってしまい、闘争・逃走反応を送ってしまうのです。私の身体と精神が別のところにあるのです。それはパニックを加速させるものとして、私の精神にとどまり、恐怖に麻痺してしまうのです。

これが起きた時は話すこともできません。繰り返し起こると、一般的なPTSDの反応となり、私は塞ぎ込み、いつもの通りには機能しません。仕事をするのも難しくなり、シャワーを浴びるといった単純なことも難しくなります。すべてが難しくなるのです。加えて、私が不安神経症を調整できない時は身体化され、自身の精神的苦痛を言語で表現できないことによって、身体的にも痛みを感じます。

でも、私は強いパワフルな女性です。私のチームや家族や友人、医師、そして私に見切りをつけることのない素晴らしいファンからの愛があることを分かっています。私も私のアートの夢、音楽に見切りをつけたりはしません。私は病気の乗り越え方を学ぶことを続けています。私にはできると分かっているからです。私が明かした症状と関連する人がいたら、あなたもきっと乗り越えられることをどうか知って下さい。

これまでも世界中で勇敢な人々であっても多くの人がPTSDになっています。それは事実ですが、この精神疾患は低年齢であっても、あらゆる人々に影響を与えることをみんなに認識してもらいたいと思っています。若い世代の人たちには自分の症状を恥ずかしいと感じないでほしいのと同時に、PTSDに苦しんでいる軍人の人たちへの支援にもなればと思うのです。見えない痛みが気づかれないということをなくしたいのです。

私は様々な方式の心理療法をやっていますし、精神科医から処方された薬も飲んでいます。しかし、私は最も安価で、おそらく最高の薬は言葉だと思うのです。やさしい言葉……積極的な言葉……言葉によって目に見えない病気を恥ずかしいと思っている人たちはそれに打ち勝ち、自由を感じることができるのです。これこそが癒やされていく第一歩なのです。私は今日それを始めます。秘密にしておくと、よくないままです。そして、私はこれ以上秘密にしておきたくなかったのです。

私の担当医、ナンシーからの注意書きは以下の通り。

もしPTSDかもしれないと思っているのなら、どうかプロの援助を求めて下さい。非常に多くの回復への希望があるのです。多くの人はPTSDを刺激する出来事に注目すべきだと考えます。でも、時々、人は同じ体験でも違う反応をすることがあるのです。私の意見ですが、あなたの感情や情動反応が価値あるものと見なされず、聞いてもらうこともされず、理解もされない、そうした環境の中にトラウマの傷はあるのです。関係性において帰ることのできる場所を失っていることがトラウマ的体験の本当の原因なのです。サポートを求めることが重要です」

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