Adam Powell/NME

Photo: Adam Powell/NME

ザ・1975のフロントマンであるマット・ヒーリーは『NME』に対してドナルド・トランプがアメリカ大統領選挙に当選したことを知った際、泣いてしまったと明かしている。

バンドのセカンド・アルバム『君が寝ている姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。』は『NME』の選ぶアルバム・オブ・ザ・イヤー2016の1位に選出されている。そのインタヴューの中でマット・ヒーリーは順位に関して「いい気分だよ」と述べ、続けて肩をすくめながら次のように続けている。「ただ少しはゴメンと言うべきだよね、なぜなら、君たちは僕らを世界で一番最低なバンドと呼んでいたんだからさ(2014年のNMEアウォーズでワースト・バンド部門を受賞している)」

マット・ヒーリーはドナルド・トランプの選挙中にアメリカをツアーで回ったことについて次のように表現している。「ドナルド・トランプの州だろうが、そうじゃなかろうが、毎晩ステージで『僕らはイギリス人で、すごくたやすく自分たちの国を台無しにしてしまうことについて知ってるんだ』と語ってきたんだ。ああやって僕が言った後も、こんなことになってしまったわけだからね。信じられるかい?」

ドナルド・トランプが次期大統領に向けてヒラリー・クリントンを打ち破った際、バンドはニューヨークにおり、ニュースでこのことを聞いて涙を流したことをマット・ヒーリーは認めている。「うんざりしたし、ちょっと打ち負かされた気分だったよね」と彼は語っている。「選挙戦において、ドナルド・トランプの言ったくだらないことや偏見のなか追い上げられる形になって、いざこうしたことが起きてみると、『白人なんてクソだ、俺たちはなんてバカなことをやってるんだ?』っていう感じになったんだ。分かるだろ? でも、実際はアメリカがトランプに投票したということだよね。白人も、黒人も、ラテン系も、中流階級も、貧困層もさ。だから、今はそれが彼らの純粋な考えであったと理解すべきだけどね」

バンドにとっては素晴らしい一年であったにもかかわらず、マット・ヒーリーはさらに次のように語っている。「イかれててクソみたいなことが本当にたくさん起きたよ。ドナルド・トランプが大統領になって、EU離脱があって、僕らはマーキュリー・プライズにノミネートされた。最後のは、とても嬉しいという意味だけどね。僕は感情的にも肉体的にもまだ苛立ってるんだ。これらは僕にとっても世界にとっても強烈な出来事だった、目を覚まさせるために、この気持ちを維持させるのはとても難しいことだよ。今はまるでイかれたテレビ番組の中で暮らしてるみたいな感じだよね」

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