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今年のグラストンベリー・フェスティバルで披露された、オーケストラによるデヴィッド・ボウイの追悼演奏の再演UKツアーが決定している。

チャールズ・ヘイゼルウッドによって指揮されているこのオーケストラは、デヴィッド・ボウイの『ヒーローズ』を基にフィリップ・グラスが作曲した『ヒーローズ・シンフォニー』を演奏しており、マッシヴ・アタックやグレイス・ジョーンズ、シガー・ロスらのステージも手がけたことのある芸術家、クリス・リーヴァインによるライト・パフォーマンスを伴ったものとなっている。演奏にはアーミー・オブ・ジェネラルズとイギリス・パラオーケストラのメンバーが参加している。

6月のグラストンベリー・フェスティバルで2万人の前で演奏を披露した同オーケストラは、2016年の暮れに、ブリストル、ノッティンガム、ベクスヒルの3都市で屋内公演を行う。公演の詳細は以下の通り。

Colston Hall, Bristol (12月10日)
Royal Concert Hall, Nottingham (12月12日)
De La Warr Pavilion, Bexhill (12月14日)

グラストンベリー・フェスティバルでの追悼組曲の演奏はこちらから。

デヴィッド・ボウイはフィリップ・グラスのファンであり、彼を、自身の音楽に影響を与えた人物として挙げている。フィリップ・グラスは、グラストンベリー・フェスティバルで演奏された追悼組曲についてこう語っている。「チャールズが俺の『ヒーローズ・シンフォニー』をグラストンベリーで披露する計画について教えてくれた時は純粋に嬉しかったね。深夜帯の草原で演奏されると思うだけでワクワクするんだ。デヴィッド・ボウイに対する真の賛辞だよ。イギリス・パラオーケストラの面々とクリス・リーヴァインの壮大なライト・パフォーマンスが参加することになっているのも本当に嬉しいしね。素晴らしいコラボレーションなんだ。これぞボウイ流のサウンド・アンド・ヴィジョンだね」

過去に、スーパー・ファーリー・アニマルズ、ビリー・ブラッグ、スクリッティ・ポリッティ、ギルモッツらとも作業を共にしたことのあるチャールズ・ヘイゼルウッドは、1月のデヴィッド・ボウイの死を受けて、フィリップ・グラスの作品を手掛けてみたいと思うようになったという。「デヴィッド・ボウイの死のニュースを見て、何万人もの人が受けた衝撃を誇張することなんてできないと思うんだ。文字通り、誰も思いもしなかっただろうし。だって、ボウイは永遠だろ? 個人的な意見を言わせてもらうと、彼は俺の人生の礎であり、基礎であり、俺にとってモーツァルトと同じくらい重要で、俺からするとそれって本当に大きいことなんだ」

さらに彼はこう付け加えている。「どう折り合いをつけるか考えていたんだ。ミュージシャンとしても、彼がこの世を去ったことで感じた苦しみや感覚の麻痺、また彼の音楽が俺に与え続けた、生きることの喜びをどうやって音楽に反映させるかをね。そこで気づいたんだよ、フィリップ・グラスの『ヒーローズ・シンフォニー』を演奏するしかないって。ボウイの『ヒーローズ』の音楽の根幹部分を取って、催眠術的な錬金術とも言えるグラス特有の世界観の中で再表現する、シンフォニックな旅行さ。ボウイと同じように因襲打破な、類のない天才の目を通した、ボウイの魂を詩的な輝きと共に解放する45分間にわたるシンフォニックな瞑想なんだよ」

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